神楽（延岡）と大人歌舞伎（日之影）

本紙掲載日：2021-09-28

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踊ってみよう、見てみよう

◆１０月２日、体験イベント－エンクロス

　県北地域に伝わる神楽と歌舞伎に身近に触れて体験するイベントが、１０月２日午後３時から延岡市幸町の同市駅前複合施設エンクロスで開かれる。無料。参加者を募集している。

　国文祭・芸文祭みやざき２０２０の応援プログラムとして実施。エンクロスのスタッフ織田祐翔さん（２６）が、「古くから続いている文化に多くの人が触れ、知ってほしい」と企画した。

　国文祭に合わせて、文化に触れる機会を提供できないかと考えていた織田さん。アニメやゲームの影響から、近年、幅広い世代で鬼や神話への関心が高まっていることに着目した。延岡市の城山神楽祭実行委員会と、日之影町の大人（おおひと）歌舞伎を講師に招く。

　両団体と話すうちに、中核となるメンバーが高齢化していること、子どもたちが伝統文化に触れる機会だった祭りもコロナ禍で中止となり、若い人との交流の機会がなくなってしまっていることを知ったという。

　そこで今回は、第１部で子ども向けのワークショップ「おどって楽しい。知ってびっくり。かぐらとかぶき」を開催。対象は小学３～６年生で定員４０人。実際に使用する衣装や道具の説明、演者による「見え」や所作などのワンシーンの実演、楽器の演奏や舞を体験する。

　第２部では、「みて、きいて、楽しむ。かぶき」「みて、きいて、楽しむ。かぐら」と題し、各団体１時間ずつ実演を行う。午後６時からの大人歌舞伎は室内で短い物語を上演し、午後７時３０分からの城山神楽祭実行委員会は駅前広場に設けたステージで「夜神楽」を舞う。同時に、当日来場できない人向けに会場の様子を公式インスタグラムで配信する。「延岡の伝統文化を全国に発信できれば。そして（伝統文化が残る）地方に住む憧れや来延のきっかけになればうれしい」と期待する。

　第１部に関しては参加申し込みが必要。「神楽と歌舞伎の両方を見ることができるのはなかなかない機会。多くの人に参加してもらい、『一緒に踊りたい』『やりたい』という思いから、自然な交流につながれば」と織田さん。問い合わせはエンクロス（℡延岡２０・３９００）まで。