コロナの現状と課題学ぶ

講師は特任医師の佐藤氏−延岡市議会議員研修会

　延岡市議会の議員研修会は９月２９日、市役所議会大会議室であり、県新型コロナウイルス感染症対策調整本部特任医師の佐藤圭創氏が、延岡地域での新型コロナ感染症の現状と課題について語った。

　新型コロナ感染症コーディネーターとして対策に当たっている佐藤氏は、「県北の感染者はものすごく減った」と現状を説明。「８月１８、１９日ごろは、ほとんど医療崩壊状態だった」と振り返ると、もち直した理由に住民の行動制限やワクチン接種を挙げた。

　新型コロナとインフルエンザの違いについては、「インフルエンザは症状が出てから人にうつるが、新型コロナは症状が出る２日ぐらい前からうつるので、感染経路を見つけるのが難しい」。新型コロナとインフルエンザが同じとされていることにも触れ、「インフルエンザそのものよりも、新型コロナそのもので亡くなるということの方が多い。同じという理論は全く間違っている」と指摘した。

　ワクチン接種については、「自分を守り、大切な人を守り、みんなを守るという意味で公衆衛生上、非常に重要」と勧める。第６波の可能性も指摘し、「大事なことは、医療関係者や行政だけでなく、住民や延岡市に帰ってくる人たちも含め、みんなが一丸となって対応すること」と感染拡大防止を訴えた。

　講話後、本部仁俊議長は「コロナの知識や予防対策がよく分かった。ワクチンの重要性も肝に銘じたい」と述べ、参加した議員に「いろんな所で伝えてほしい」と呼び掛けた。