ウェブデザイン・ビジネスに特化−求職者訓練施設

１２月、東九州自動車学校内に開校

　延岡市土々呂町の東九州自動車学校などを運営するナガトモグループ（長友宏哲社長）は１２月１３日、ウェブデザイン・ビジネスに特化した求職者訓練施設「東九州ライフキャリアスクール」を、同自動車学校内に開校する。長友社長（５０）は「開校を布石としてＩＴ人材が増え、地域に貢献できれば」と意気込んでいる。

　同グループではウェブ専門部署のＩＴ事業部を設けており、チラシやホームページの作成などを全て自社で担っている。それらに必要な知識や技術が多い中、「企業に入って一から学ぶのは困難。学ぶ機関があれば」（長友社長）と思っていたという。

　宮崎市には１０年ほど前から、ウェブデザイン・ビジネスに特化した訓練施設があったが、県北にはなく、「新しいことをするなら社会問題を解決できるビジネスの方がチャレンジしがいがある」（長友社長）。

　コロナ禍でＩＴ技術を身に付けた人材が、より一層求められる現状から「ＩＴ事業部があるのも強み」と開校を決めた。就職支援などの経験があり、昨年末、同スクールの就職支援責任者を務める伊福聡さん（５６）と出会ったことも後押しした。

　同スクールは、自動車学校内の施設の一部を活用。１人１台のパソコンなど必要な設備を整える。半年かけて座学やイラスト作成、フォトデータ加工などの実技、就職支援など計６００時間以上、１３人の専門の講師から手厚い指導を受けて知識、技術を身に付ける。

　伊福さんによると、開校に向けた準備の中で需要の高さを感じたという。「求職者が専門的に学ぶことで自信を持ち、就職につながることは意義があるし社会性も高い」と長友社長。ニーズの高い職業でもあり、「人材がそろえば企業の誘致にもつながり、まちを活性化できる。地域貢献、社会問題解決の一翼を担える」と期待している。

◆１１月５日まで受講生募集−今月１３、２０日説明会と体験授業も

　同グループは、１２月からスタートの「Ｗｅｂデザイン・ビジネス実践科」の受講生を募集している。１１月５日まで。受講無料だが、テキスト代として１万１４４０円が必要。

　訓練期間・時間は来年６月１０日まで（土・日曜、祝日除く）で、平日午前９時〜午後３時５０分。計６１８時間の訓練を受け、就職を目指す。

　定員１５人で、受講対象者はハローワークで訓練が必要と認められるなどの要件を満たす人。受講申し込みはハローワークを通して行う。

　開校を前に、今月１３、２０日には「学校説明会＆体験授業」を開く。時間はいずれも午後２時から。どんなことを学ぶのかや、学校の雰囲気等についても知ることができる。

　参加は求職活動としてハローワークに認定されるという。事前に電話での申し込みが必要。

　受講生募集や説明会、体験授業などに関する問い合わせは東九州ライフキャリアスクール（電話延岡２０・２８２０、東九州自動車学校内）。