延高女校歌ＣＤを贈呈

作詞北原白秋・作曲山田耕筰

◆延フィルオーケストラで収録

　昨年創立３０周年を迎えた延岡フィルハーモニー管弦楽団（北林鉄平代表、３０人）のオーケストラ演奏で収録した「旧制・延岡高等女学校校歌の伴奏ＣＤ贈呈式」が８日、後身の県立延岡高校（川越勇二校長、７２１人）であった。

　オーケストラの伴奏で校歌を歌い、同楽団の演奏や音色を身近に感じてもらう地域貢献活動の一環。２０１５年から毎年１、２校ずつ市内の小中高校、特別支援学校の校歌を収録し、各校や同窓会へ贈っている。

　式では、北林代表から、この日出席した池上武博会長（延岡高校同窓会）、寺原八千代会長（藤蔭会＝延岡高等女学校同窓会）、川越校長らにＣＤが手渡され、全員で試聴。作詞を北原白秋、作曲を山田耕筰が手掛けたピアノ伴奏用の楽譜を同楽団の音楽監督である椛山達己さんがオーケストラ用に編曲した壮大かつ柔らかい音色に耳を傾けた。

　池上会長は「校歌はなくてはならないもの。歴史の重さを感じると共に元気をもらえるものになったのでは」。川越校長は「白秋が作曲の抱負とした〃厳粛な中に親しみがあり、かつ気品の高いもの〃になった」と感想。

　校歌が作られた翌年に同女学校へ入学した寺原会長は「１９３９年に作られ、学制改革があった４８年まで歌われていた誇り高い校歌。以降は歌われる機会が減って残念に思っていたが、こういう形で残してくれて本当にありがたい」と話していた。

　旧制・延岡高等女学校は１８７６年に女児教舎として創立。１９０１年に延岡女学校、２９年に県立延岡高等女学校へ改称された。その後、４８年の学制改革で延岡岡富高等学校に移行し、翌年には延岡恒富高等学校と合併。５９年に県立延岡高等学校に改称された。

■延岡フィルハーモニー管弦楽団
１９９０年１月に発足。当初は人口１３万人ほどの地方都市アマチュアオーケストラとして厳しい音楽環境にありながら、同年６月に第１回定期演奏会を成功させる。２０００年には延岡市の姉妹都市であるアメリカのメドフォード市で「第九」公演、０９年には「のべおか市民オペラ・延フィルニューイヤーオペラ２００９『魔笛』」で、設立時の目的であったオペラ全幕公演を成功させた。以後は「ひむかオペラ協議会」に所属し、〃地域のオーケストラ〃として多くの演奏活動を行っている。