県北３社に発注機関長賞

県優良工事表彰安全対策などで模範

　２０２１年度県優良工事表彰の表彰式が１０月１９日、延岡市愛宕町の県延岡総合庁舎であり、光技術開発（日向市永江町、黒木俊光代表）と北部産業開発（美郷町北郷、甲斐普宏代表）が東臼杵農林振興局長賞を、湯川建設（延岡市昭和町、湯川鶴三代表）が延岡土木事務所長賞を受けた。

　同表彰は２０１０年度に創設。建設産業全体の意欲向上を目的に県環境森林部、農政水産部、県土整備部が所管する建設工事の中から「優良工事」を選び、毎年表彰している。

　優良工事の選考は、地元住民との関係構築や十分な安全、環境対策などに取り組み、他の模範になるかどうかが基準。表彰には知事賞、部長賞、発注機関長賞の三つがあり、今回の３社は発注機関長賞に選ばれた。

　光技術開発は、日向市平岩にある水田の区画整理、用排水路や農道の整備を実施。急勾配の地形かつ湧き水によるぬかるみが見られる状況の中、作業工程を見直すなど柔軟に対応し、地権者の声を反映しながら遅れなく工事を完成させた。

　北部産業開発は、堅固な岩質の連続で安全性の確保が厳しい現場ながらも、同市東郷町坪谷の林道開設工事を無事故で完遂。地域住民へ工事パンフレットの配布や林道、市道の草刈り、側溝清掃を通して地域に貢献する活動にも取り組んだ。

　湯川建設は、避難路の県道を保全する急傾斜地崩壊対策事業の一環として、延岡市小川町でのり面保護工を実施。崖高２７メートル、傾斜４１度の斜面の下に民家が連なっていることから、防護柵や防音など住民への安全対策と配慮を徹底し、完工させた。

　式には、光技術開発の黒木代表と奈須悟主任、北部産業開発の甲斐代表と大野一生主任、湯川建設の湯川守人副代表と塩月昭範主任のほか、東臼杵農林振興局の職員ら約３０人が出席。３社の代表者にそれぞれ賞状とワッペンが贈られた。

　同局の濱砂正則局長は「今後も安心安全な県土づくりに協力してほしい」とあいさつ。光技術開発の黒木代表は「受賞は従業員や下請け業社の協力のおかげ」と感謝し、「これからも研さんに努め、公共工事に貢献していきたい」と決意を述べた。