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深瀬地区伝統の亥の子祭り

本紙掲載日:2021-11-12
3面
数え歌で声を合わせながら亥の子ぼてを打ちつける子どもたち(11日夜、延岡市北川町の本深瀬地区)
参加した子どもたち。少子化で近隣や地区出身の人に声を掛けている

わらぼてで地面たたき−延岡市北川町

◆来年の五穀豊穣願い−近隣からも参加の子どもたち

 今年の収穫に感謝し、来年の五穀豊穣(ほうじょう)を願う「亥(い)の子祭り」が昨夜、延岡市北川町深瀬(赤木光国区長)の本深瀬地区であった。子どもたちが地区内の家々を回り、稲わらで作った「亥の子ぼて」で地面をたたきながら奏でる数え歌が静かな里山に響いた。

 春に降りてきた田の神の大黒様が帰って行くとされる旧暦10月の亥の日に、かつては西日本の各地で行われていた。

 亥の子ぼては新米の稲穂の束を縛って作る50センチほどの棒で、収穫への感謝と五穀豊穣の願いが込められ、亥の日はイノシシが丈夫で多産なことから、無病息災や子孫繁栄を祈る意味合いもあるという。

 今ではほとんど見られなくなった農事風習だが、同地区は新型コロナウイルス感染拡大の影響で行えなかった昨年を除いては、戦時中も含め、少なくとも200年以上途絶えず継承されてきた。ただ、少子化が進み地区には子どもが3人しかいないため、5、6年前から近隣や地区出身者にも声を掛けて行っており、今年は小学生以下の20人ほどが参加した。

◆1軒ずつ回り数え歌−お礼に大黒袋のお菓子

 子どもたちは暗い夜道を歩いて地区内の13軒を1軒ずつ回り、庭先に集まると、「今夜は亥の子の晩じゃげな!」の掛け声で数え歌を合唱。「いーのこ亥の子、亥の子餅をつーかんか。ついたら祝おう、祝わん者は大黒さんという人が、一で俵をふんまえて、二でにっこり笑わせて、三で盃(さかずき)差しおうて…」と声を合わせながら、亥の子ぼてを地面に打ちつけた。

 声が聞こえ玄関先に出てきた家人は、子どもたちが歌い終えると、用意された〃大黒袋〃にお礼の餅やミカン、お菓子を供え入れた。

 近くの瀬口地区から嫁いできた茂幸子さん(83)は子どもらを歓迎し、「毎年楽しみにしています。昔はどの集落でもやっていて、亥の子ぼてがくずれるほどたたいて楽しんでいました」と懐かしんだ。

 別の家で子どもたちを迎え入れた茂寿一郎さん(83)は、「家に干してあった芋がらのかんぴょうをこっそり入れて、亥の子ぼてを作ったものでした。風習が残っているのは県内でもここだけではないでしょうか。いつまでも続いてほしい」と願っていた。

 同地区に母親の実家があり参加した甲斐美空(みく)さん(延岡小5年)は、「前にもやったことがあるらしいですが覚えていませんでした。でも、楽しかったのでまた参加したいです」。赤木区長によると、子どもだけでなく地区内では農家も5軒にまで減っており、「今の形でどこまで続けられるかも含めて、どうやって伝統を守っていくか考えていかなければいけない」と話していた。

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