旭中で「よのなか教室」

面接の礼法と所作学ぶ−延岡

　延岡市立旭中学校（池野宗宏校長、２２３人）は４日、キャリア教育の講師として職業人を招く「よのなか教室」を開いた。受験や就職に必須となる〃面接〃に備え、正しい礼法や所作を身に付けようと市キャリア教育支援センター（水永正憲センター長）の協力で実施。３年生７５人が希望する進路の実現に向けて授業に臨んだ。

　講師は、秘書技能１級を持ち、キャリアコンサルタントとして求職者を支援する細川真由美さん（みやざき若者サポートステーションサテライト延岡）。前半は礼法に関する講話、後半はそれに基づく実技演習を行った。

　講話では、正しい身だしなみやお辞儀の使い分け、あいさつの後に頭を下げることで好印象を与える「語先後礼」などを解説。▽きちんとしている▽誠実▽中学生らしく素直▽元気▽緊張感を忘れないといった面接で重要な五つのポイントも伝授した。

　続く実習では、同校が準備した手製の扉を使って入退室の流れを実演。代表者が、講話で教わったお辞儀の角度や面接官に対する目線の位置を意識しながら挑戦し「手を体の横に付ける」「退室時は椅子の後ろを通る」などと具体的なアドバイスを受けていた。

　また、生徒たちは、通常は２年次に行う職場体験がコロナ禍でできなかったため、細川さんから「働くとは何か」を聞く時間もあった。

　細川さんは「人の役に立つのが『働く』ということ。就職してお金を稼ぐだけでなく、誰かの役に立てる人間になってください」と激励。生徒たちは今月から始まる面接練習に向けて気持ちを新たにした様子だった。

　代表で実技に挑戦した後藤愛理沙さん（１４）は「とても緊張した。予測していない質問への答え方が不自然になってしまうので、本番を想定しながらしっかり練習したい」と話していた。