「ひなたＷＯＭＡＮ」（８４）キサヌキ（延岡市）・姫田真花さん

モノづくり楽しい

　別注家具や有名ブランド店のショーケースなどを手掛ける会社のＮＣオペレーター。コンピューターの付いた工作機械を操作して、板材を加工する仕事に携わる。

　「鏡をはめ込む曲線の穴開けだったり、文字だけをくりぬいたりなど作業は多岐にわたります。どれも人の暮らしに役立っていると思うと責任重大です。一つ一つ心を込めて作っています」

　６人いるＮＣオペレーターの中で唯一の女性で、最年少でもある。

　「分からないことがあれば丁寧に指導してくれる優しい先輩方に囲まれ、毎日が楽しいです。時間をかけることなく上手に出来たときが一番うれしい瞬間ですね」

　小さい頃は、鉄工所勤務だった祖父と竹とんぼづくりなどを楽しみ、学校では工作が得意。延岡工高の土木課でモノづくりの道に進むことを決め、高い技術力を誇るキサヌキで自分を高めようと応募、昨年４月に入社した。

　取締役の平川直美さん（５６）は「中核部署にいて、しっかり業務をこなしている姿はたくましい限り」と評価。「今後とも新しいことにチャレンジし、どんどん成長してほしい」と期待を寄せる。

　伊形小では少年野球チームで白球を追い掛けた。土々呂中時代は母も所属した合唱部に籍を置き、県のコンクールで銀賞をもらったのが一番の思い出。休日は弟３人と近くの公園でキャッチボールなどをして過ごす。

　「来年は女性の後輩が入ると聞いていますので、ちゃんと教えられるよう頑張らなくてはなりません。慣れない機械もあるので、早く完ぺきに操作できるようになりたい。『女性なのにすごい』じゃなくて、『同等に見てもすごい』と思われるよう技術力を磨きたいと思います」