地域医療担う人材へ

延高ＭＳ科−延岡共立病院で研修

　県立延岡高校（川越勇二校長）メディカルサイエンス科の１年生７人が２日、延岡市山月町の延岡共立病院（赤須晃治院長）で研修を行い、医療に携わる職業に対する理解を深め、進路を考える上で有意義な時間を過ごした。

　研修は地域医療を担う人材と職業観の育成、医療の道を目指す生徒のモチベーション維持、向上が目的。同校はコロナ禍の時期を除いて毎年取り組んでいる。

　今回の期間は１１月３０日から１２月１７日まで。毎週３回計９日間にわたり、希望した同科の１、２年生が各回６〜７人で訪れている。

　同院での実施は初。依頼を受けた赤須院長が「コロナにより、子どもたちの教育の機会が奪われることはあってはならないし、将来、医療の道を目指すきっかけになれば」と快諾し、実現した。

　生徒は午前中に１階から各診療科を回り、医療に携わる多様な職種やその仕事内容を勉強。午後は手術室隣の部屋で、胆のうを摘出する手術の様子や内臓が映し出されるモニターを見学した。

　振り返りの時間には「医師や看護師のほかにいろんな仕事があることを知れて、勉強になった」「将来の選択肢が広がった」などと感想を発表。赤須院長は「一緒に仕事ができる日を楽しみにしている」と締めくくった。

　医学部志望の佐野実咲さん（１６）は「とても良い経験をさせてもらった」と感謝。「医学部に進みたいという気持ちが強くなった。これからもっと勉強を頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。