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女子トイレに生理用品設置

本紙掲載日:2021-12-08
7面

日知屋小「必要な人が自由に使って」

 必要とする子どもが自由に生理用品を使える環境を整えようと、日向市立日知屋小学校(薄木修校長、177人)で6日、女子トイレへの設置が始まった。生理用品の入手が困難などの「生理の貧困」問題が表面化する中、保護者が中心となって動いた。県内の小学校での設置は珍しく「モデルケースとなって広がれば」と期待される。

 生理に関するイベントを仲間たちと開いたことをきっかけに、保護者の黒木麻衣子さん(41)が中心となって動いた。自身は4年生男児の母親だが、女子児童の母親たちと話すうちに、全国的にも広がりを見せる無料配布の必要性を感じたという。無料で生理用品を学校に提供して支援を行うイギリス発祥のチャリティー団体「レッドボックスジャパン」に相談。同校PTA副会長の横山友梨子さん(34)と協力し、同校に設置を交渉した。

 設置したのは女子トイレの個室すべてで40カ所。布製の入れ物に入れて壁に掛け、「必要な時は自由に使って」と書いた紙を貼った。入れ物は「地元の人の手作り品で温かみを感じてほしい」と、黒木さんが多機能型事業所スマイルホーム360(日向市東郷町)に注文して寄付した。

 生理用品は今後、トイレットペーパーと同じく、掃除時間に児童が保健室に取りに行き、不足分を補充していく形を取るという。

◆オープンに話せる環境へ−当事者の原田さん、男女に授業

 配布が始まったこの日、生理の貧困問題解消に向けた活動を行っている「任意団体ハウリング」代表の原田伊久美さん(42)=延岡市=が6年生26人を対象に授業。4、5年生71人もリモート配信で授業を受けた。

 原田さんは小学生の時、生理用品の入手に困った当事者。生理とは何か、生理中に頭痛や腹痛、だるさ、いら立ちなど体調不調が起きること、生理の貧困が今、社会的な問題になっていることなど全般的な説明をした後に、自身の経験を語った。

 祖父母と一緒に暮らし、母親はたまにしか帰宅できなかった。10歳で生理が始まったが、生理用品が足りないことを打ち明けると、祖父母が母親を怒り、怒られた母親は帰って来なくなるのではないかという不安から、誰にも相談できなかった日々を振り返った。

 そして「金銭的な問題や虐待が原因ではなく、コミュニケーションが難しいだけで生理用品がないと言えないことがある」と原田さん。「(生理中)友達に遊びに誘われても(生理用品を着けていない不安から)『用事があるの』と言って笑顔で断っていたが、本当はとっても困っていた。生理の貧困はコロナに関係なく、昔からあった」と強調。「私たちが大事なことはオープンに語り合うこと。恥ずかしいものという考えが、生理用品をゲットするのに障壁になっている」と呼び掛けた。

 家族が生理になった時にどうするかをグループで話し合う時間もあり、児童は「お手伝いする」「休ませてあげる」「マッサージしてあげる」など口々に意見。見守った熊本彩音養護教諭(28)は「生理のことや困ったことを全員で考えていける日知屋っ子になればいいな」と話した。

 横山結万さん(11)は「話を聞いて、生理の時は他の人もこうなんだととても共感できた。(生理中の)お母さんに対して、できることがあるという気付きもあった。生理用品の設置はとてもありがたい」と感想。那須瑛太さん(12)は「生理が女性にいろいろな影響を与えることが分かったので寄り添ってあげたい。女子が恥ずかしがったり、困ったりしなくていい、いい学校にしたい」と話した。

 原田さんによると、アルバイトもできず、行動範囲も狭い小中学生は、特に生理用品の入手が困難で、日知屋小での設置は「『ついに来たか』と、うれしかった」という。「生理は聞いちゃ駄目、話しちゃ駄目というイメージがあるが、知ってもらい、助けてほしいと言える力を付けることが、生理用品の確保と並んで大事なこと。すべての小学校に設置が進めば」と望んだ。

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