甲斐、初挑戦で合格

ＪＢＣのＣ級プロテスト

　日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）のＣ級プロテストが１１月２１日、山口県のＫＤＤＩ維新ホールで行われ、ウエスタン延岡ボクシングジム（延岡市大貫町、木下修造会長）の甲斐裕幸（２５）が初挑戦で合格した。甲斐は「目標を達成できて、ほっとしている。さらに気合を入れて練習に励んでいきたい」と話し、来年４月から始まる新人戦に向け、力を込めた。

　競技歴わずか１０カ月でプロ合格の快挙。大工として「甲斐建築」（同市塩浜町）を設立した当初の気迫を取り戻そうと、もともと興味のあったボクシングを昨年２月に始めたという。

　何事も真剣に取り組む性格の甲斐は「１年以内にプロになる」と目標を設定。週５回ジムに通い、１日に２時間３０分ほどトレーニングを行った。「きつかったけど、楽しくて仕方なかった」。合格に向け、ジム以外でもランニングとシャドーボクシングを欠かさず、没頭した。

　プロテストでは、２ラウンドのスパーリングで持ち味を発揮。１ラウンド目は初のサウスポーを相手に戸惑い、タイミングなどつかむのに苦しんだが、２ラウンド目は右ストレートから左フックが決まり、プロテストでは珍しいスタンディングダウンを取って合格を果たした。

　指導する木下会長も「フックがうまく、タイミングなどの感覚も優れ、ディフェンスもうまい。２、３年すればランキングボクサーになる実力がある」と太鼓判を押す。新人戦に向け、甲斐は「スタミナとフットワークを強化して、華々しくＫＯ勝利を収めたい」と意気込みを語った。