巨典の−−故郷は遠きにありて思うもの（８）

定年より早く退社し福岡へ−癒やしてくれたふるさと

◆福岡のテレビで自慢−喜ばれたおいしい宮崎の品

　早いもので福岡に移住して２年と半年が過ぎようとしています。

　定年よりも２年早く退社したのですが、退社後に宮崎で仕事のご縁を見つけることができず、大分で１年仕事をした後、福岡にやって来ました。

　ふるさと宮崎を離れるに当たって、「５８歳で福岡移住なんて無謀」「年取ったアナウンサーに仕事のオファーはない」など厳しい声もありました。でも今は、福岡の皆さんに助けられながら、何とかフリーアナウンサーとして活動しております。

　いざ宮崎を離れてみると、ふるさとへの思いは募るばかりなのですが、逆に少し距離を取ることでふるさとをふかんして眺めることができましたし、遠距離恋愛をしているような感覚がふるさとへの愛をさらに強くしてくれた、そう感じています。

　そして、離れていても、こうして夕刊デイリーの紙面でふるさととのご縁をつながせてもらっていることにも心から感謝を申し上げる次第です。

　サラリーマン時代、出張で年に数回は福岡を訪れていましたが、実際住んでみると不慣れなことや不安もありました。そんな中、私自身を励ましてくれたのは、やはり「ふるさと」の存在なのです。

　宮崎出身の人たちに街で声を掛けていただくこと、テレビやラジオの番組にも応援メッセージをいただくこと、宮崎ゆかりの居酒屋で２０度の宮崎焼酎に癒やされること、そしてそして、番組を通して福岡のテレビで宮崎自慢をさせてもらったことも実に意義深いことでした。

　菓子工房そらいろ（高千穂町）の「チーズまんじゅう」、ＪＡ日向の「平兵衛酢（へべす）」、高橋水産（延岡市土々呂町）の「ご飯のおともセット」などの番組プレゼントには、実にたくさんのご応募をいただきました。そして、視聴者の皆さまにとても喜ばれたことをご報告させていただきます。やっぱり、宮崎のものはおいしいのです！どうか、自信を持ってください。

　さて来年は寅（とら）年です。「寅」の文字は、暖かくなって虫たちが動き出し、春の胎動を感じさせるイメージだそうで、つまり「寅」は、強く大きく成長することを意味するのだそうです。これは心強い！

　移住３年目となる２０２２年は、福岡の地で宮崎の知名度をさらに強くし、宮崎の好感度をますます高められるよう、微力ながら頑張る所存です。

◇開催したい県北人の集い−福岡で頑張っている人の情報を

　そして、県北出身者の県北人（けんぽくびと）の集いを福岡で開催したいという野望も温めており、ぜひとも実現したいと思っております。

　読者の皆さま、お体に気を付けて、どうぞ良いお年をお迎えください。また、福岡で頑張っている県北出身者の情報なども夕刊デイリーまでお寄せいただければ幸いです。来年もどうぞよろしくお願いいたします。来る年が皆さまにとって、素晴らしい年でありますように。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０２１年師走
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高橋巨典拝