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旭化成、王座奪還なるか

本紙掲載日:2021-12-29
1面

元日号砲、ニューイヤー駅伝

◆1万メートル27分台が7人

 2022年の年頭を飾る第66回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝、午前9時15分号砲、7区間)は元日、群馬県前橋市をスタートゴールに行われ、37チームが日本一を懸けて激走する。旭化成陸上部は36年連続59回目の出場。今年、5連覇を逃し、王座奪還に燃える同部の西村功監督は「しっかりと練習ができた。今年一年でチームの走力は上がった」と力を込めた。

 レースの鍵になりそうなのが相沢。市田孝や鎧坂、大六野などベテラン勢とともにチームに勢いをもたらすキーマンになりそうだ。今年の旭化成は1万メートル27分台の記録を持つ選手7人がエントリーし、歴代最強の呼び声も高い。優勝の期待も高まっている。

 西村監督は3、4区で先頭に追いつき、それ以降でトップに立つことを想定しているといい、最後までもつれるレース展開になるとみる。そのため、2区のモゲニが、どこまで食らいつけるかもレースのポイントとという。

 鍵を握る相沢は、昨年に1万メートルで27分18秒75と日本記録を樹立。東京五輪にも出場し、経験値を上げた。「けがで出られなかった今年の分までしっかり走って優勝に貢献する。期待に応えられる走りをしたい」と意気込みを語る。

 大六野は、2月のびわ湖マラソンで旭化成新記録と自己新を記録。故障もなく充実した一年を過ごし、「ウエートトレーニングを取り入れたこともあり、きつい時もぶれずに走れるようになった」と本人。12月に出場した福岡国際マラソンの疲労を抜きながら調整に努めている。

 市田孝は、夏に大腿(だいたい)部の疲労骨折をしたものの、それ以降は継続した練習を続けており、現在は良い状態をキープしているという。今年はアンカーだったが結果は3位で「本当に悔しく、屈辱を果たすために1年やってきた。みんな優勝したい気持ちがあるから、メンバー争いもし烈になり、チーム力が上がった」と気合を入れる。

 安定感のある走りで勢いをもたらす茂木は、今シーズンに5000メートルを13分31秒08と1万メートルを27分44秒17をマークし自己ベストを更新。2年振りの王座奪還への気負いは無く、「今まで通り、一つ一つの練習を大事にしっかり継続した」と心強い。

 九州実業団毎日駅伝で5区のエース区間を走り、先輩の市田孝が持つ記録を抜き区間新記録を達成した小野は、「上りが激しかったが、一人で押して行けたのはさらに強くなった実感がある」と手応えを語った。今年はトラック1万メートルでも自己ベストを20秒更新し、上り調子。西村監督も「次の時代のエースとして走ってほしい選手」と期待を込める。

 エースの鎧坂は「可も無く不可も無く練習していて順調」と語る。1年のうちけがによる休暇が合計2カ月ほどあったが、現在は回復し駅伝に向けて調子を上げてきたという。

 「昨年連覇が途切れたので、取り返し。その後もつなげなければいけないという気持ちになっている」。ベテランエースの意地が見られそうだ。


◆エンクロスで旭化成を応援−元日のニューイヤー駅伝

 延岡市幸町の駅前複合施設エンクロスは、1月1日午前9時から、ニューイヤー駅伝を走る旭化成陸上部を応援するパブリックビューイングを開く。

 場所は1階待合ラウンジ。街頭テレビのような形で、駅の利用客や来場者が気軽に観戦できるようにする。また、ホワイトボードも設置し、タイム差などを書いて表示する予定。問い合わせはエンクロス(電話延岡20・3900)。

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