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ココカラSDGs−第11回「イノベーション×SDGs」(上)

本紙掲載日:2022-02-23
6面

▽社会の姿を参考に、今までと違う企業活動−田口さん
▽海外へ干ししいたけ、動画大賞で新たな気付き−杉本さん
▽可能性をつくっていくこと、すごく好き−押川さん


 今注目のSDGs(エスディージーズ)をテーマに、地域や地球の未来を共に考えるFMのべおかの番組「ココカラSDGs」の第11回「イノベーション×SDGs」が、17日に放送された。内容を一部抜粋し、2回に分けて紹介する。

 アドバイザーはSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん(49)=シンク・オブ・アザーズ代表、日向市亀崎西=。ゲストは旭化成研究・開発本部=本社・東京都=の田口明子さん(43)、杉本商店=高千穂町三田井=社長の杉本和英さん(47)、めだかファミリーグループ=本社・延岡市船倉町=代表の押川敬視さん(37)。なお、田口さんはリモート出演。

−−第11回のテーマは「イノベーション×SDGs」です。

〈難波〉SDGs達成目標の2030年まで残り8年となりましたが、「このままで間に合うのか」と心配している人も多いと思います。その達成の突破口といわれているのが、イノベーション(革新的な切り口)です。今回はイノベーションに挑む3人をゲストにお招きしています。

−−では田口さんから、自己紹介をお願いします。

〈田口〉旭化成では、この先10年後、20年後、あるいはもっと先の将来に、世の中や社会がどう変わっていくのかを想像して、その時、旭化成が企業としてどのように貢献できるのかを考えています。
私たちは、その活動を「未来社会デザイン活動」と呼んでいて、私はその活動の推進役として、社内だけでなく社外の方とも対話するためのワークショップを開催したり、皆さんから出たアイデアを取りまとめたりする業務に携わっています。
昨年は旭化成の創業の地である延岡市の未来を考えようと、社員でアイデアを出し合い、延岡市の未来像をまとめました。そして、延岡市の皆さんのご意見を直接お聞きしたいと思い、延岡商業高校の生徒さんをはじめ、多くの方にご参加いただき、社員が考えた未来像への投票やワークショップを開催しました。ご協力いただいた皆さんには本当に感謝しています。ありがとうございました。

−−「未来社会デザイン活動」について、もう少し詳しく教えてください。

〈田口〉旭化成ではこれまで「技術が進歩したら、こういう未来になるよね」と考えて企業活動を進めてきたのですが、「未来社会デザイン活動」ではもう少し社会や市民の皆さんに目を向け、どういう未来をつくっていけばいいのか、そのために必要な技術は何なのかを考えていきます。社会の姿を参考にして企業として活動していく、今までとは違う活動です。少しでも社会に近づきたいという思いで取り組んでいます。

−−市民の皆さんとの対話で感じたことはありますか。

〈田口〉企業が考えている未来と、市民の皆さんが考える「ありたい未来」って違うなと、すごくよく分かりました。どうしても企業って「私たち、こんなにすごい技術持っているんだよ。いいでしょ」と言いがちなのですが、市民の皆さんって、それよりも「どうしたら自分たちの日々の暮らしが良くなるんだろう」と考えていて、そこに違いがあるんだなと、すごく感じました。

−−次に杉本さん、自己紹介をお願いします。

〈杉本〉杉本商店は僕で5代目で、近隣の生産農家さんが作った干ししいたけを、持って来ていただいたらすべて現金で買わせていただき、それを国内外に販売する会社です。

−−杉本商店の取り組みをまとめた動画が昨年度、「農水省サステナアワード2020」で大賞を受賞されました。

〈杉本〉僕たちが扱っている干ししいたけは、年々売りにくい状況になっています。一つは国内の市場が小さくなっています。消費者の皆さんが便利な食べ物に目が行きがちになっているからです。ところが、うちは生産農家さんが作って持って来たら「全部買い取りますよ」という約束で成り立っています。それをどう維持していくのか考えた時に、僕たちが出した答えは、海外に売るしかありませんでした。
じゃあ海外の人に、どうやって干ししいたけについて紹介しようか。「こういうふうに作っているよ」「こんな場所で作っているよ」と分かりやすく伝えるにはどうしたらいいのか、考えて制作したのが、この動画でした。
たまたま大賞を受賞したことで、僕たちにも新たな気付きが生まれました。その気付きに対して「僕たちなりにこうやって解決していきますよ」と新たな動画を制作し、今年度の「農水省サステナアワード2021」では「みどりの食料システム推進賞」という賞を頂きました。ぜひ、多くの人に見ていただきたいです。

−−そんな杉本さんですが、きょうは「なば王子」として、シイタケのかぶり物姿でご登場です。

〈杉本〉シイタケって地味なものなんで、特に海外の人にシイタケについて紹介する時に注目が得られなくて。そこで、どうしようかなと生まれてきたのが彼です。シイタケって実は海外でも「シイタケ」という名称なのです。だから、海外に行っても、彼が現れると「オー、シイタケ!」とみんな寄ってきてくれます。

〈難波〉確かに目立ちますね。

−−続いて押川さん、自己紹介をお願いします。

〈押川〉なば王子の後でとてもしゃべりづらいですが、めだかファミリーグループは障害のある人たちのための就労支援事業所を延岡市と日向市で運営しています。また、利用者の就労の場として、メダカ販売店や九州パンケーキカフェ日向東郷店を開いています。

〈難波〉起業される前は教員として働かれていたそうですね。

〈押川〉子どもたちの可能性を伸ばすことが教員の仕事ですが、その子どもたちに一番影響を与えるのが先生であり家族であり、目の前の大人だなと。じゃあ大人が自分の可能性を伸ばしているかと考えた時に、そういう大人って少ないなと思って。まずは自分自身が自分の可能性に挑戦することが、最大の教育なのではと思って、家族を説得し、2016年に起業しました。

〈難波〉常に挑戦し続けるイメージの押川さんですが、起業してみて、今どうお感じですか。

〈押川〉楽しくて鼻血が出そうです。自分の可能性でもあるし、障害のある仲間の可能性でもあるし、常に可能性をつくっていくことがすごく好きなので、めちゃくちゃ自分には向いている仕事だと思っています。

−−実は、押川さんと杉本さんにはある接点があります。まずは出会いを教えてください。


〈杉本〉杉本商店で扱っている干ししいたけの生産者は高齢化しており、どのように維持していくのかが課題でした。そのような時に、近隣の障害者の支援施設から「何かお仕事はないでしょうか」と尋ねられました。そのことをきっかけに5年前から支援施設と一緒に栽培を始めました。
また、前職での知り合いが押川さんの会社に勤めており、その人から押川さんを紹介してもらいました。また後でお話ししますが、そこから電気が走り、ブレーキを踏む間もなく話が進みました。僕と押川さんが持っているものがうまくかみ合ったように思います。

〈難波〉お二人はエネルギッシュで失敗を恐れず、何をするにも好奇心を持たれています。私もその影響を受けています。(つづく)

■再放送■24日午後8時、27日午前11時からの2回

【SDGs(エスディージーズ)】Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。「貧困をなくそう」「気候変動に具体的な対策を」など17の目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成され、2015年9月の国連サミットで加盟193カ国が合意して採択された。発展途上国だけでなく先進国を含めて取り組むもので、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、30年までの達成を目指す。四角形のカラフルな17のアイコンが知られている。

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