ソメイヨシノ見頃

◆城山公園−石垣と〃共演〃

　県北各地で桜が見頃を迎えている。延岡市の城山公園でもソメイヨシノが満開に近づき、歴史を感じる石垣との〃共演〃が楽しめる。

　市の発表によると、同所の桜は今月１８日に開花。徐々に花を咲かせ、ここ数日で一気に進んだ。

　２５日午後は、２６日の雨の予報もあってか多くの人たちが訪れ、「千人殺しの石垣を背景に咲き誇る桜や、北大手門から視界に飛び込む桜の木々を写真に収め、満喫していた。

　城山公園では４月１０日まで、恒例の夜桜電飾を実施している。毎日午後６時３０分から９時３０分まで桜や石垣、内藤政挙公像などをライトアップ。この時期しか味わえない風景を楽しむことができる。


◆山道を彩る、桜−下三輪町の市道

　延岡市下三輪町から沖田ダムに続く市道青谷城（あおやぎ）線沿いで、ソメイヨシノが見頃を迎え、山道を彩っている。

　場所は下三輪町側の登り口付近で、もともと雑木で覆われていたが、近くの柳田三十四さん（８２）が整備。アジサイや彼岸花なども植えられており、四季折々の花が楽しませてくれる。

　十数年前、茂みの中から桜の花が顔を出しているのを発見。その後、地区の人らの協力を得て、木々で薄暗く狭くなった道沿いの草刈りや樹木の伐採を行い、一帯の整備を始めたという。

　整備のきっかけとなった桜は、今ではしっかり〃全身〃が見え、毎年春になると美しい花を咲かせる。地区の人が柳田さんに感謝して名付けた「三十四（みとし）公園」と呼ぶスペースには手作りのベンチと椅子も設置、花見客用に開放されている。

　柳田さんは「（ここに至るまで）大変だったが、喜んでくれる人がいるから良かった。朝と夕にはウグイスも来る。少人数での花見を楽しんでもらえれば」と話している。