県北の三セク−１１法人が赤字

県まとめ−２０年度の決算状況調査

◆負債が資産を上回る−債務超過は２法人

　県は２９日、県内市町村が出資する第三セクターなどに関する調査結果を発表した。２０２０年度決算状況をまとめたもので、県北の２４法人のうち４割強の１１法人が赤字だった。負債が資産を上回る債務超過は２法人で、ともに県北だった。

　市町村の出資割合が２５％以上、または２５％未満だが市町村から財政的支援（補助金、貸付金、損失補償）を受けている県内の第三セクター、土地開発公社、地方独立行政法人など計６１法人の経営状況を調査（２１年３月３１日現在）した。

　市町村課によると、６１法人のうち赤字は約３割の１９法人で、県内の最多額は西都児湯医療センター（西都市）の１億９６８２万９千円、県北は五ケ瀬ハイランド（五ケ瀬町）の３３６９万２千円、次いで五ケ瀬ワイナリー（同）の３１６０万５千円。

　一方、黒字は約７割の４２法人で、県内の最多額は宮崎市土地開発公社（宮崎市）の６５８２万７千円、県北は日向サンパーク温泉（日向市）の２６１７万６千円、ひのかげアグリファーム（日之影町）の１１７４万７千円と続いた。

　債務超過の２法人は、五ケ瀬ハイランドがマイナス５６１６万３千円、日向サンパーク温泉がマイナス４５５３万６千円となっている。

　同課は「それぞれ経営改善などに取り組まれていると思うが、第三セクターの債務超過などは市町村財政にリスクを与えることも懸念されるので、状況を把握しながら影響を注視し、引き続き経営の健全化を支援していきたい」と話している。

　県北関係法人の２０２０年度決算状況は次の通り。

【延岡市】市高齢者福祉協会（３２万５千円黒字）▽のべおか文化事業団（９０７万円赤字）▽ヘルストピア延岡（２００６万４千円赤字）▽市リサイクルプラザゲン丸館（４８１万円黒字）▽延岡地区有機肥料センター（１５万９千円黒字）▽市土地開発公社（２３万７千円黒字）▽早日の峰振興事業団（３９０万２千円赤字）▽北浦町農業公社（６９４万８千円赤字）▽のべおか道の駅（１５３２万４千円赤字）▽祝子川温泉美人の湯（３２万５千円黒字）▽まちづくり延岡（２６７４万３千円赤字）

【日向市】日向文化振興事業団（７８万円黒字）▽日向サンパーク温泉（２６１７万６千円黒字）▽日向青果地方卸売市場（１８４６万５千円赤字）▽東郷町ふるさと公社（３４３万４千円黒字）

【門川町】門川ふるさと文化財団（４５３万９千円黒字）

【諸塚村】エバーグリーン（２２４万７千円黒字）▽ウッドピア諸塚（１１４８万１千円赤字）

【美郷町】南郷温泉（６０万４千円赤字）▽レイクランド西郷（１８９万２千円黒字）

【日之影町】町村おこし総合産業（２７万６千円黒字）▽ひのかげアグリファーム（１１７４万７千円黒字）

【五ケ瀬町】五ケ瀬ハイランド（３３６９万２千円赤字）▽五ケ瀬ワイナリー（３１６０万５千円赤字）