県地域づくり大賞に後藤氏

延岡市の感動体験ワールド−優秀賞

　県はこのほど、地域振興に特に功績のあった個人団体に贈る県地域づくり顕彰の大賞に高千穂神社宮司の後藤俊彦さん（７６）＝高千穂町＝、優秀賞に特定非営利活動法人ひむか感動体験ワールド（高橋勝栄代表）＝延岡市＝が決まったと発表した。授賞式は５月９日に県庁講堂で行う。

　後藤さんは、１９８１年に同神社宮司に就任。地域に根差しながら一貫して高千穂の夜神楽の伝承や観光振興に尽力する中、神楽のユネスコ無形文化遺産登録を目指すなど、県内外での幅広い活動で文化・観光の両面から宮崎の地域振興に多大な貢献をした。

　後藤さんはこのほか、２０１９年に「高千穂町の神楽」としてサントリー地域文化賞を、２１年には神社本庁から最高位の称号「長老」を授与されている。同法人は県地域づくりネットワーク協議会に加盟し、県内地域づくり団体の中心的な役割を担っている。

　ひむか感動体験ワールドは、２０１０年に結成され活動歴は１２年（前身団体の活動期間を含む）。山、海、川などの地域資源を生かしたアウトドア体験プログラムを県内外からの参加者に提供することなどを通じて、地域の豊かな自然の魅力を広く周知し、地域活性化や郷土愛の醸成に大きく貢献した。

　県地域づくり顕彰は、宮崎の地域づくりの推進に寄与することを目的に１９９６年度に創設し、今回が２７回目。選考委員会の選考を踏まえ、決定した。昨年度までに大賞は１０個人５団体、優秀賞は１個人１０団体、奨励賞は５個人５５団体が受賞している。

　定例会見で明らかにした河野知事は、「それぞれの分野で熱心に取り組んでいる方の活動が高く評価され、地域づくりを大きく支えていただいていることを改めて実感することができる受賞者の決定になった。敬意を表し、お祝いを申し上げたい」と話していた。