地域と共にある学校づくりを

春のフォーラム、澤野教育長が講演−のべおか男女共同参画会議２１

　のべおか男女共同参画会議２１（古本政子会長）はこのほど、延岡総合文化センターで春のフォーラムを開いた。延岡市の澤野幸司教育長が「未来ある子どもたちに、私たちは何を残すのか」と題して講演し、同市での取り組みや現状などを話した。

　フォーラムは２月に予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。

　講演を前に、古本会長は「性別に関わりなくお互いに力を発揮し、明るく住みやすい社会をつくるため、女性も広く社会の問題を勉強しようと講演会や研修会を開いている」と活動について紹介。講師の澤野教育長について、「謙遜され断られたが、人づくりは男女共同参画社会づくりの原点だとお願いし、受けていただいた」と話した。

　澤野教育長は前半、小学校教員として過ごした日々を失敗談を交えて振り返り、特に影響を受けた先生たちについて紹介。「２０代でこういった先生たちに出会い、いまだに追い付こうとしてもなかなか追い付けない。貴重なことを学んだ」と話した。

　また、コロナ禍における子どもたちの現状についても説明。子どもたちに与える影響は大きく、心配がある一方で、「こんなに子どもたちがすてきなのかなと思うような行動があった」と昨年度、各校が取り組んだ地域の魅力を伝える活動について紹介し、「子どもたちはコロナ禍でも地域に目を向け、良さを発信しようとしている。子どもたちが地域の人たちに感謝し、地域の良さを実感する場面があるのだと思う」と語った。

　また、ＮＰＯ法人学校支援のべおかはげまし隊など子どもたちを支える人たちを挙げ、「コロナ禍にあるからこそ、子どもたちは自分たちを支えてくれる人たちの存在に気付き、発信している。これは延岡の強みだし、ありがたい」と感謝。

　「地域と共にある学校づくりが、これから先の延岡にとっては非常に大事になってくると思う。子どもたちの学びの姿、授業の中で子どもたちが深く考え、『自分たちの延岡市をどうしていくのか』ということを普段の授業の中から議論し、コミュニケーションや会話を通し、今後について考えていければ」とまとめた。