職場マナー、実践的に学ぶ−延岡・南浦中

返事は元気よくお辞儀は３種類

　延岡市立南浦中学校（濱下裕二校長）は１６日、全校生徒１３人と教職員を対象にした「マナー講座」を開き、職場で求められるあいさつや言葉遣いなどのやり方、意義を実践的に学んだ。

　厚生労働省や県の委託で就労支援などに取り組んでいる「みやざき若者サポートステーション」サテライト延岡で、コーディネーターを務める細川真由美さん（キャリアコンサルタント）が指導。生徒と車座になり、対話しながら学びを深めた。

　細川さんは「きちんとした返事をできない若者が多い」という事業所側の声を紹介。返事がなければ指示した側は不安になったり、理解してもらえないと感じたりして仕事を任せにくくなるとして、「普段から意識して、相手に伝わる元気な声ではっきりと返事しましょう」とアドバイスした。

　お辞儀は、相手と擦れ違う場合の「会釈」、出退勤や客を出迎える時の「敬礼」、お礼やおわびなど特別な気持ちを表す「最敬礼」があり、頭を下げる角度はそれぞれ１５度、３０度、４５度と目安を説明。生徒らは２人一組になって実習し、互いにうまくできているか確認し合った。

　細川さんはまた、「すみません」という謝罪のあいさつを「すいません」と間違って発音しないよう注意し、丁寧に謝る場合は「申し訳ありません」と伝えるよう指導。職場の基本である「報告・連絡・相談」については、「分からないことはそのままにしない」「悪いことほど早く報告することが大事」と話し、トラブルを未然に防ぐ意義もあることを伝えた。

　来月に職場体験学習を控えているという山下由唯璃さん（２年）は、「マナーは一通りできると思っていたが、お辞儀があんなに何種類もあるとは知らなかった。一つ一つのマナーに意味があることも分かったので、職場体験に生かしたい」と話した。