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茶摘み「またやってみたい」

本紙掲載日:2023-06-19
8面

高千穂高・小学生ら迎え体験交流

 農畜産物の生産から販売までを実践的に学んでいる県立高千穂高校(長友美紀校長、265人)生産流通科は14日、高千穂町内の農場で「茶摘み体験交流」を実施し、近くの高千穂小学校(榎本英雄校長、308人)と延岡しろやま支援学校高千穂校(出水悌二校長、3人)から児童生徒計46人を迎え、楽しく触れ合った。

◆宮尾野農場2品種20〜30キロを収穫

 高千穂高校が保有、管理する宮尾野農場には約80アールの茶園があり、生産流通科で茶林業を専攻する生徒が14品種を栽培している。体験交流は、茶摘みを通して伝統の釜炒(い)り茶文化に興味を持たせ、地産地消の意識を高めようと、5年ほど前から行っている。

 この日はまず、茶林業専攻生2人が茶葉の摘み方について説明。茶の木の先端を拡大した模型で各部位の名称を紹介し、枝先の「一芯」から、その下に連なる3枚目までの柔らかい葉を摘み取る「一芯三葉(いっしんさんよう)」について解説した。

 摘み方やこつを教わった子どもたちは、一人ずつ収穫用のざるを受け取り一面緑の茶園へ。約5アールにわたり、「緑色がきれい」「お茶が飲みたくなってきた」などと楽しみながら収穫した。熱中するあまり、山盛りのざるを手に摘みごろの茶葉を探して回る姿もあった。

 高千穂高校によると、この日は「なごみゆたか」や「はるのなごり」の二番茶約20〜30キロを収穫。茶葉は農場内の工房で製茶後、同校産のブランド茶「安信茶(あんしんちゃ)」として販売などを予定しているという。

 高千穂小3年の興梠隆太さん(9)は「初めてだったけど楽しかった。摘み方も勉強になったので、またやってみたい」。延岡しろやま支援学校高千穂校1年の甲斐陽菜美さん(16)は「一芯三葉の三葉を数える作業に苦戦したけど、みんなと一緒に茶摘みができて楽しかった」と笑顔。

 生産流通科3年の平原愛空さん(17)は「安心できる温かいお茶が好きで、お茶について学んでいる。体験交流は参加者にとって勉強になると思うし、普段の作業では感じられない感性に触れられるので、私たちも勉強になる」と話した。

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