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太鼓・笛の音に誘われて−イオン延岡

本紙掲載日:2024-05-06
2面
中高生が活躍した市振神楽保存会による「赤面」。御幣を狙って子どもたちが駆け寄った
柴引で激しくシバを引っ張る子どもたち
子どもたちを喜ばせた尾崎神楽保存会の「酒解の舞」

4団体が出演−春の神楽まつり

 延岡市内の神楽保存会など4団体が、それぞれの地域で伝承する神楽を披露する「春のイオン神楽まつり」は3日、同市旭町のイオン延岡店であった。1階正面入り口の近くに特設ステージが設けられ、子どもから大人まで幅広い世代の舞い手が出演。店内に響く太鼓や笛の音に誘われるように多くの買い物客らが鑑賞し、にぎわった。

 まつりは、開業20周年を記念して2016年から毎年この時期に開催。城山かぐらまつり実行委員会(山本亮二実行委員長)と開催する、同店の地域に根差した取り組みの一つ。同実行委は「県外から帰省する人たちにも見てもらい、広めたい」と各保存会に呼び掛けてプログラムを組んでいる。

 今回は大峡神楽保存会、尾崎神楽保存会、市振神楽保存会と、同市北浦町三川内の歌糸、市尾内、下塚、梅木、大井の5地区の神楽からなる三川内五神会の4団体が、午前と午後に合わせて約20番を奉納した。

 このうち、すべての団体が出演した午後の部は、尾崎神楽保存会による「志那賀津彦舞」の演目中、酒に酔った神様が登場する「酒解(さけどけ)舞」も披露され、こけたりふらついたりしながら菓子を配って回り、子どもたちを喜ばせた。

 また、三川内五神会の市尾内神楽は「柴引(しばひき)」を披露。最前列で食い入るように演目を見つめていた子どもたちがステージに駆け寄り、ハナシバを上下にたたきつけ、太玉命になった舞い手がシバを引く瞬間を待った。

 舞い手がシバを引っ張ると、子どもたちも3、4人が一つのシバを持って、負けじと引き、綱引きのような状態。しまいには、舞い手の面を怖がる小さな子どもを舞台に上げて舞うなどし、会場は大いに盛り上がった。


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