夕刊デイリー新聞社は、本紙に掲載された写真の提供サービス(有料)をしています。
スポーツで活躍した場面の写真、ステージでの発表会、さまざまな行事で新聞に掲載された写真をご家族の記念に保存されてはいかがですか?
写真は本紙記者がデジタルカメラで撮影したもので、新聞紙上では白黒でも提供写真はカラープリントです。
写真のサイズと料金は次の通りです。
▽L サイズ 1枚 300円
▽LL サイズ 1枚 500円
▽A4 サイズ 1枚 1,200円
(A4サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加) |
L サイズ
(8.9×12.7センチ) |
1枚 300円 |
LL サイズ
(12.7×17.8センチ) |
1枚 500円 |
A4 サイズ
(21×29.8センチ) |
1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加) |
|
提供できない写真もありますので、まず、本社にお電話をください。
掲載日などをお聞きし写真を確認した上で準備します。
受け渡しは、本社または支社、支局に来社していただくことになります。
写真によっては提供サイズが限られる場合があります。
また、事件、事故、災害、選挙、肖像権に関係する写真や本社に版権のない写真は提供できませんのでご了承ください。
写真は個人的利用に限ります。
印刷物などに用いることはできません。
写真提供サービス開始とともに、これまでの貸し出しサービスは終了します。
お問い合わせ、お申し込みは
本社(電話番号 0982-34・5000、平日は午前9時−午後5時、土曜は午前9時−午後3時)へお願いします。
|
揺るぎない、ふるさと愛を胸に−延岡市出身のパティシエ・本田拓三さん
◆一度は挫折も諦め切れず製菓の道−ベルギー・フランスで磨いた
大切にしている「製作意欲」=
1975年にスタートした「料理天国」というTBSの料理バラエティーがありました。女優の芳村真理さん、食べ役で元力士の龍虎さんらが出演した人気番組でした。
そのブラウン管に映る料理を、かじりつくように見ていた小学生が延岡市にいました。「トリュフて何じゃろかい?」
料理への憧れを持った少年は岡富小から岡富中、そして延岡学園調理科へと進みます。その後、佐賀短期大学の食物栄養学科で学んでいた時に目にした、ケーキ屋さんのアルバイト募集の張り紙が、パティシエ(菓子職人)本田拓三さんの誕生を決定付けたのです。
職人さんの手さばきを間近で見て大きな衝撃を受けた本田さんは、自然と製菓の道を志します。しかし、楽しく働いていたアルバイトの時とは違い、プロの道に進むと、ひたすらに厳しい毎日が待ち受けていました。3カ月で挫折し、逃げるように退職したそうです。「社会人としての心構えもできていなかった」と当時を振り返ります。
それから3年後、パティシエの夢を諦め切れずに新たなスタートを切ります。今度は基礎をしっかりと学びました。そして、ベルギーへと旅立ちます。決して潤沢でない資金と、あいさつ程度しかしゃべることができないベルギーの公用語・フランス語を伴って。
案の定、コミュニケーションが取れず孤独な日々が続きました。しかし、ラッキーなことにこの年、2002年にサッカー日韓ワールドカップが開かれました。しかも日本代表の初戦の相手がベルギー。ベルギーの人たちは興味を持って日本代表のことを質問してきました。
本田さんはこれを機に、フランス語が少しずつ上達し、コミュニケーション問題は大きく前進したのでした。ちなみに、日本対ベルギーの試合は引き分け。両国の健闘をたたえ合うことで生まれた友好ムードが、本田さんにとって、良い職場環境をつくってくれたのでした。
その後、フランスに渡り4店舗で腕を磨いた本田さんは、08年にスイーツの激戦区・福岡市中央区白金に店を構えます。
お店の名は、「PatisserieGlacierA7(パティスリー・グラシエ・アセット)」。フランス中部のリヨンから南部のマルセイユまでつながる高速道7号線から名前を付けました。
店内には、美しいフォルムのケーキにアイスクリーム、焼き菓子が並びます。パティシエとして大切にしていることは「製作意欲」。他の店舗やテレビ、ショーウインドーのディスプレーなどさまざまな物からお菓子へのヒントを得られるよう、常にアンテナを張り続ける毎日だそうです。
そんな多忙な中、延岡に帰省した際に聞こえてきた「城山の鐘」にハッとさせられたことがあったそうです。鐘の音は、懐かしさと感動を交えて本田さんの心に染み入りました。
かつて本田さんは、宮崎県出身ということにコンプレックスを感じていたそうです。「延岡は田舎で、何もないし……」。しかし、フランスの田舎に行ってみると、そこは魅力にあふれていたそうです。花の都パリよりも、地方の町にこそ素晴らしい個性が、宝物がたくさんあったのです。
「延岡も外から見たら誇れる物がたくさんある!これまで自分が気が付かなかっただけなんだ。これからは、胸を張って宮崎県出身と言おう!」。本田さんのふるさと愛は、揺るぎないものとなりました。
最後に、意地悪な質問をしました。「ふるさと延岡をお菓子に例えると何ですか?」。
本田さんは、まるで質問を予想していたかのようにすぐに口を開きました。「焼き菓子ですね。飾り気なく味わい深い、そして、また食べたくなるおいしさ」と。この答えを聞いた瞬間、福岡の街に城山の鐘が響いた、そんな気がしました。
◆福岡で頑張る県北出身者、情報提供を
さて、読者の皆さまのお知り合いで、福岡で頑張っている県北出身の方はいらっしゃいませんか?
このコラムでは、ふるさとへの思いを胸に福岡で頑張る方々を、今後もたくさん紹介させていただく所存です。情報提供をよろしくお願いします。