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2024年新春インタビュー(5)−甲斐宗之高千穂町長

本紙掲載日:2024-01-11
1面

町に活気があふれる年に−西臼杵の公立病院再編スタート

−−1年間の総括をお願いします。

2022年の台風14号に続き、梅雨前線豪雨や台風6号による被害が多数発生しました。町としては復旧・復興に注力せざるを得なかった印象です。また、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、観光客に戻って来てもらうためのPRにも力を入れました。
昨年立ち上げた高千穂まちづくり公社の物産事業部(道の駅高千穂、がまだせ市場鬼八の蔵)についても、新商品の開発や売り場の改善、社員の意識改革などを進め、実績的には良い方向へ向かっています。

−−注目度の高い話題が多い年でした。

8月に高千穂峡で開催されたレッドブルクリフダイビングワールドシリーズ2023については、主催者や世界各国の参加選手からロケーションに対する高い評価を頂きました。その反響もあってか、欧米豪からのインバウンドが増えた印象です。
また、俳優の剛力彩芽さんをはじめ4人の著名人に神都高千穂観光大使を委嘱しました。全国的にも認知度の高い方々に受けていただけたということは、町の魅力を発信するのみならず、町民がふるさとに誇りを持ち直すきっかけになったと感じます。

−−新型コロナウイルス感染症が5類へ移行しました。観光分野への所感はいかがですか。

夏休みから秋ごろにかけ、全般でコロナ禍前の水準へ近づいたように思います。ホテル・旅館は稼働率が高く、なかなか予約が取れないという声もありますし、道の駅や食事所等は軒並み増益傾向です。
高千穂神社で毎晩公開している観光神楽に奉仕者(ほしゃ)として出演する機会もありますが、100人を超える観光客を目の前にすると宿泊数が増えていることを実感します。引き続きコロナ禍前、あるいはそれ以上の誘客ができるよう、関係機関と協力して取り組みます。

−−西臼杵3公立病院が統合再編され、4月から新体制のスタートです。

西臼杵郡の医療サービスを持続的に提供するため、21年に準備室を立ち上げて病床機能の役割分担などを検討してきました。23年度からは実際に高千穂・日之影間で転換を始めましたが、想定よりも手応えを感じています。
ここに五ケ瀬町を加え、患者・医師・看護師が「来たい」と思ってくれるマグネットホスピタル、ならびに経営の黒字化を実現させます。
今後、人口減少などにより単独での病院経営が困難になる自治体が増えてくると見込まれます。他の地域に優良事例を示す意味でも、しっかりと軌道に乗せたいです。

−−今年の抱負を。

昨年は、待ち望んでいたコロナ禍からの脱却が見え始めた年でした。今年はイベントや祭りも一層復活すると思うので、コロナ禍の名残を取り払い、町民の気持ちが明るくなるような、町に活気があふれるような年にしたいと思っています。物価高騰なども課題としてありますが、有効な施策を打ちながらさらに飛躍する年にしたいです。

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