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五穀豊穣祈り猪々掛祭−高千穂神社

本紙掲載日:2024-01-15
1面
高千穂神社で行われた「猪々掛祭」(13日)

イノシシ供え神楽奉納

 神武天皇の兄・三毛入野命(みけいりののみこと)を祭る高千穂町三田井の高千穂神社(後藤俊彦宮司)で13日、鎌倉時代を起源とする霜よけ神事「猪々掛(ししかけ)祭」があり、氏子ら約40人が五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願した。

 神話の時代、高千穂地方で悪行の限りを尽くす荒神「鬼八(きはち)」を三毛入野命が退治したとの伝説に由来する古神事で、毎年旧暦の12月3日に行われている。

 神事では大小二つの木鉢に盛られた新穀と、地元猟友会が仕留めた約40キロのイノシシ1頭を供えた神前で、後藤宮司ら代表7人が高千穂神楽の原型とされる「笹(ささ)振り神楽」を奉納した。

 三田井地区神楽保存会(甲斐晃一郎会長)による太鼓と笛の音で「鬼八眠らせ歌」(しのべや たんぐあぁん さありや さそふ まあどかや ささふり たちばな)を唱え、両手の笹を左右に振って祈りをささげた。

 伝説では、3カ所に埋められた鬼八の怨念が早霜を降らせるなどしたため、霜が降る頃になると乙女をいけにえにささげた。

 しかし、天正年間に高千穂地方を治めた中崎城主(現・日之影町)甲斐宗摂の献策で、鬼八の好物だった猪肉を供えるようになったとされている。

 後藤宮司(78)は「生活は神から与えられたありがたいものという意識を持ち、何事も良い方向に向かうよう取り組む姿勢が大事。感謝の念を持って支え合うことで豊かさを実感し、繁栄につながる一年になってほしい」と話した。

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