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子供の貧困解消へ
本紙掲載日:2017-05-03
1面

十屋幸平市長に「日向市子どもの未来応援推進計画」の冊子を手渡す橋本愼朗会長(右)

日向市の未来応援会議−策定計画を市長に報告

 子供の貧困を解消するため、日向市子どもの未来応援会議(会長=橋本愼朗・大王谷学園校長、委員18人)はこのほど、今後3カ年の取り組みをまとめた同市子どもの未来応援推進計画を策定し、26日、十屋幸平市長に報告した。

 地元の実務者、研究者などで構成する同会議は、単なる家庭の経済的な困窮の解決にとどまらず、子供と親のあるべき生活状態を保障していこうと、昨年7月から審議を開始。実態把握のため、市内の保護者と教職員を対象にアンケート調査を実施し、その結果を踏まえ、今後の施策を定めた。

 具体的には、困窮している子供や家庭に確実に支援を届けるネットワークの確立や、これまで見逃されてきた虐待、孤食、引きこもりへの対応強化などに取り組んでいく。

 橋本会長は「関係機関と連携を図りながら、市民総ぐるみで進めていきたい」と報告。計画の冊子を受け取った十屋市長は「今回、アンケート調査によって貧困の実態を数値で把握できたことは大きな意味を持つ。市民の皆さんにも理解を深めてもらいたい」と話した。

 同市の計画の特徴は、子供の貧困を「子どもの幸福(しあわせ=ウェルビーイング)を追求する自由の欠如・権利の不全」と定義し、その「自由と権利の保障」を基本理念に掲げたことにある。副会長の志賀信夫・大谷大学助教=同市出身=によると「他の自治体にはない先進的な取り組み」という。

 同市によると、就学援助を受けている小中学生は年々増加しており、特に中学生は5人に1人と高い割合になっている。また、同市の離婚率(人口千人あたりの離婚件数)は平成26年度3・91、同27年度3・97と、全国の離婚率(平成26年推計値)1・77と比べて突出して高い。

 実情としては、保護者の不安定な就労により、「修学旅行費を支払えない」「ランドセルを購入できない」など経済的に困窮する中、発育や学校生活に困難を抱えてしまう子供も出てきている。また、地域の中で孤立していたり、若年層・中年層の引きこもりも増えており、同市は「貧困の連鎖は現実に起こっている」と危惧している。