車の郵便局が業務開始

台風１４号被災延岡市北方町

◆川水流局敷地内に派遣−日本郵便九州支社

　日本郵便九州支社（豊田康光支社長、熊本市）は１４日から、台風１４号で被災した延岡市北方町の川水流郵便局（田中秀三局長）の敷地内で車両型郵便局による業務を開始した。営業時間は平日午前１０時から午後３時まで。土日・祝日は利用できない。同車両の派遣は、現在閉鎖している川水流郵便局の業務再開まで。

　日本郵便によると、台風１４号の影響により県北では現在、川水流のほか曽木、山三ケ、山陰、富美山、不土野簡易の計６郵便局が一時閉鎖している。このうち富美山が今月下旬、川水流が１１月上旬から中旬にかけての業務再開を予定しており、そのほかは未定という。

　車両型郵便局は日本郵便が災害時対応などのため全国に７台保有しているうちの１台で、今回、県内では川水流郵便局のみの設置。トラック型の車両にカウンターとＡＴＭ（現金自動預払機）を搭載し、切手やはがき、レターパックの販売、郵便・ゆうパックの引き受け、ＡＴＭによる通常貯金の預け入れや払い戻しなどのサービス提供が可能となっている。ＡＴＭは申し出がない限り、１日あたりの引き出し限度額は５０万円となる。

　この日は業務開始直後から、ＡＴＭを利用する地域住民の姿が見られ、同町の甲斐秋美さん（６８）は「送金の手続きが必要で、遠くの郵便局まで行こうかと考えていた。とても助かる」とにっこり。田中局長は「一時閉鎖以降、業務再開日程の問い合わせと共に多くの励ましの声を頂いている。少しでも早く万全のサービスが提供できるよう努力したい」と話した。