早朝から草刈り、美化活動
本紙掲載日：2021-10-29
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白石町の伊東さん、近所の人が感謝−延岡
延岡市水尻町の浦城東海線沿い体育館付近で美化活動に取り組んでいる女性がいる。近所の人から「頭の下がる思い」と投書があり取材した。その女性は、同市白石町に住む伊東百代さん（７５）と分かった。
投書によると、「暑いときも、寒いときも、変わらず東海工場、水くみ場周辺、グラウンド、体育館横と雑草を取り、花を植え、地域の美化に貢献している」という。
「周辺の人は皆さん知っている」を頼りに水尻町を回ると、生えた雑草を、早朝から一人で刈っている女性がおり、話を聞いて伊東さんと分かった。
伊東さんが、この活動を始めたのは７年前。心筋梗塞で倒れ、生死のはざまをさまよったことで「生きているうちに、お世話になった地区や社会に恩返しがしたい」と考えたという。
機械を使うのが苦手で、刈り取りも雑草の処理も全て手作業。「秋の草は堅いんですよ、だから力が倍いるんです」。そのせいなのか、鎌は年間で１０回も買い替える。「年に一度は業者の方が作業に来るが、草はすぐ２メートルほどに伸びるし、手が及ばない場所もあるから」
伊東さんは「こつこつと雑草を刈り続けてこの付近はだいぶきれいになってきた。でも、４月ごろになるとまた伸びてくる。体が続く限りは続けていきたい」と話していた。