中学生が研修の学びを発表−野口遵顕彰会
本紙掲載日：2022-09-13
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３年ぶり派遣、ジュニア科学者の翼−延岡
野口遵顕彰会（吉玉典生会長）の派遣研修事業第２０回ジュニア科学者の翼の報告会が１０日、延岡市旭町の旭化成向陽倶楽部であり、派遣された中学生が研修で得たテーマに沿って研究内容を発表した。
同事業には今回、県北の中学校から２年生１２人が参加。新型コロナウイルス感染濃厚接触者となった１人を除く１１人が、８月２３日から３泊４日の日程で関東地区の研究機関などを見学した。
報告会では、生徒たちが大別された三つのグループテーマごとに発表。各自で設定した個別テーマの下、自作の資料を提示しながら研究成果を披露した。
「物づくりに生かされる科学技術」グループの中��煌成さん（恒富）は「未来の宇宙開発」と題して、東京都の日本科学未来館で学んだＪＡＸＡ（宇宙航空研究開発機構）のＨ―２Ｂロケットや小惑星探査機はやぶさ２を紹介。未来の展望として、ＥＳＡ（欧州宇宙機関）主導の木星氷衛星探査計画などにも触れ、「研修で感じたワクワク感を忘れず、知識を深めていきたい」とまとめた。
「人類の夢、未来をつくる科学技術」グループの松原慧さん（北浦）は「ロボットとゆくこれからの未来」をテーマに、ロボットの歴史を説明しながら、人型ロボットの可能性を示唆。人間とのコミュニケーションや危険作業の代替に着目し、ロボットと共存する時代の到来に期待を寄せた。
「医療の発展に貢献する科学技術」グループの興梠琉之心さん（岡富）は「最新医療から見える未来」について発表。神奈川県の東芝未来科学館で知ったという重粒子線がん治療を紹介しながら、「人が健康で質の高い生活を送れるよう未来の医療を支える一人になりたい」と意欲を示した。
吉玉会長は、コロナ禍の影響で３年ぶりとなった同事業の実施を喜びながら、「この経験を今後の人生に役立ててほしい」。派遣先の野口研究所から臨席した白井博史理事長は「皆さん非常に優秀だと感じた。夢の実現を願っている」とそれぞれ生徒たちを激励した。