食材を大切にしよう－延岡市地婦連

本紙掲載日：2022-10-13

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食品ロス減らすエコクッキング学ぶ

　「食品のムダ」を学び、考えることで食の大切さに対する意識向上を図ろうと、みやざきの食と農を考える県民会議東臼杵地域支部は９月２８日、食品ロスに関連するエコクッキングについての講義と実習を行い、延岡市地域婦人連絡協議会（山口和代会長）の会員１３人が参加した。

　最初に市資源対策課の岩尾陽子さんが食品ロスやエコクッキングについての講義を行った。まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のことを「食品ロス」といい、処理する際に二酸化炭素が発生してしまうため、地球環境にも悪影響を及ぼす。廃棄量は日本で１年間に約６１２万トン、およそ東京ドーム５杯分に相当し、国民１人当たりで計算すると毎日茶わん一杯分を捨てている計算になることを説明した。

　食品ロスを減らす方法の一つとして買い物、調理、食事、片付けの場面で環境に配慮した工夫を心掛ける「エコクッキング」を紹介。地産地消や旬の食材を選んだり、果物や野菜の茎や芯、皮を丸ごと利用することが身近なところから始められるＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の一つとなると呼び掛けた。

　この後、参加者は豚たまキャベツ焼きとごぼうのらっきょう酢煮、八杯汁、レタスとツナのサラダを調理。キャベツの芯を斜めに薄切りにしたり、新鮮なゴボウは水で汚れを落として皮はむかずにそのままゆでるなど工夫を凝らし、食材や調味量も調達できるものはすべて県内産を選んだ。

　料理が完成した後は、着なくなった古着を小さくカットした布を使ってフライパンの表面に付いた油を拭き取り、調理で使った湯で箸や皿、ボウル、茶わんなどの汚れを落とした。水と食器洗剤を少量で抑えることができた。

　山口会長は「食品ロスについて学ばないと、なぜエコクッキングに取り組まないといけないのかという理由が分からない。世界には食糧に困っている人たちがいることを理解してほしい」と話した。会員の中島悦子さん（８８）は「今まで知らなかったことを学ぶことができて良かった。今度から食品ロスに気を付けようと思った」と意気込んだ。

◆啓発ガイドブック公開－延岡市ホームページなどで

　食品ロスの削減をはじめとする生ごみの減量化や資源化の推進などを目的として市クリーンセンター資源対策課が編集・発行する啓発用ガイドブック「エコクッキングってなあに？」では、延岡市地域婦人連絡協議会に協力を得て、今回実習で調理したメニューなどをはじめエコクッキングレシピの一例も掲載している。市のホームページから閲覧やダウンロード、印刷が可能。

◎エコクッキング実習のレシピ（５人分）

◆豚たまキャベツ焼き
〈材料〉豚バラ薄切り肉１５枚、キャベツ２５０グラム、卵５個、塩とこしょう適量、お好み焼きソース適量、マヨネーズ適量、かつお節と青のり適量

〈作り方〉
①豚肉は塩とコショウで下味を付けておく②キャベツは葉をちぎり、芯を斜めに薄切りにする③卵はボウルに割り入れ、解きほぐす④卵焼き用フライパンに専用のホイルシートを敷いて、豚肉を縦長に並べ中火にかける⑤豚肉に火が通ったら、卵を回し入れる⑥卵が半熟程度に固まったら、キャベツを全体に広げるようにのせ、弱火にする⑦卵が固まったらフライパンの中身を取り出し、ホイルシートの両端を重ねるように二つ折りにして、形を整える

◆ごぼうのらっきょう酢煮
〈材料〉ゴボウ２５０グラム、らっきょう酢２００㏄、いりごま大さじ２杯半

〈作り方〉
①ゴボウは土を洗い皮はむかず食べやすい長さに切り、太いものは横半分に切り、水にさらす②沸騰した湯でゴボウを３分ほどゆで、湯切りする③らっきょう酢でゴボウを煮込む④器に盛りいりごまを振りかける

◆八杯汁
〈材料〉干ししいたけ８グラム、しいたけ戻し汁９０㏄、いりこ５グラム、豆腐０・５丁、水５００㏄、薄口しょうゆ７０㏄、みりん３５㏄、酒１０㏄、かたくり粉１０グラム、のりと水菜適量〈作り方〉①水で戻した干ししいたけをスライスし、豆腐をさいの目切りに、水菜は３センチに切る②いりこを鍋に入れて水５００㏄で沸騰するまで煮る③煮だし汁と干ししいたけの戻し汁を合わせる④だし汁に薄口しょうゆ・みりん・酒を入れ干しシイタケと豆腐を加えて味を調える⑤煮だし汁に水菜を入れ、水溶きかたくり粉を入れとろみをつける⑥茶わんにをつぎ、もみほぐしたのりを入れる

◆レタスとツナのサラダ
〈材料〉レタス５枚、ツナ缶１個、キュウリ１本、マヨネーズ大さじ３、塩適量〈作り方〉①レタスは洗い水を拭き取り、食べやすい大きさにちぎる②キュウリは輪切りにし、塩もみし水気を絞る③器にレタス、キュウリ、油切りしたツナを入れマヨネーズでよくあえる