美郷町山三ケの崩落現場

国交省災害査定官が緊急調査

　国交省は１２〜１４日、台風１４号で甚大な被害を受けた県内の２市１町１村に災害査定官を派遣し、災害緊急調査を行った。１３日には、美郷町西郷を訪れ、耳川や崩落した町道を調査し、町建設課に復旧工事の工法などについて助言した。

　訪れたのは、国交省水管理・国土保全局防災課の成田田秋義総括災害査定官ら２人。町建設課署員ら５人と共に現地を回った。

　このうち道路の計３カ所で崩落が発生した同町西郷山三ケの２級町道山瀬橋・長崎線では、十合橋の上流側と下流側の崩落箇所を視察。道幅は員４メートルで上流側が長さ約５０メートル、下流域が同約３６メートルにわたって約２０メートル下に崩落した。

　成田総括災害査定官らは、建設課職員から生活道であり、３集落が影響を受けていること、災害時（１７〜１８日）の総雨量が５１９ミリだったことなど概要説明を受けた。その後、そばを流れる十合谷や大きく削られた地盤などを確認した。

　調査を終えた成田総括災害査定官は、崩落は短時間で大量に降った雨の影響であるとし、「復旧には時間がかかる。少しでも早く復旧できるよう迅速に支援したい」と話した。

　町建設課によると、同線沿いには４集落があり、崩落により３集落が影響を受けた。一時は孤立状態にあったが、現在は解消。作業道を整備し迂回（うかい）できるようになったが、所要時間は通常１０分のところ、１時間もかかる。また、同所を含む町内の河川や道路、橋梁（きょうりょう）など８８カ所（３日現在）が被害を受けているという。