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「谿流」第31号を発行

本紙掲載日:2022-10-22
3面
東京牧水会の「谿流」第31号。牧水から金澤修二宛てのはがきも紹介

東京牧水会、会員3人が寄稿

 東京牧水会(田原大三会長、美郷町出身)の機関誌「谿流(けいりゅう)」の第31号が発行された。会員3人が寄稿している。

 田原会長は「繁ちゃん武ちゃん」と題し、牧水と村井武との交流についてつづった。牧水と村井は少年時代からの親友で、「繁(しげ)ちゃん」=牧水の本名は若山繁=、「武(たけ)ちゃん」と呼び合った仲。牧水の沼津(静岡県)の自宅は、建築技師となった村井が建てた。その経緯が詳しく紹介されている。

 幸森康夫さんは2017年、牧水歌碑を求めて訪れた愛知県新城市を舞台とする牧水と金澤修二の交流と「佛法僧佛法僧と鳴く鳥の声をまねつつ飲める酒かも」の歌について書いた。牧水全集には未掲載で、修二のおいが保管しているという、牧水から修二宛てのはがきも紹介されている。

 牧水の中学時代からの親友平賀春郊の孫、平賀徹さんはシリーズ「百年前の牧水」の11回目を寄稿。1922年の牧水の行動と歌をたどった。

 ほかに、都内にある牧水歌碑5カ所に刻まれた歌、東京牧水会の過去の写真などを掲載。牧水の姉スエの夫河野佐太郎氏の孫金丸マキ子さん(享年96)の訃報も伝えている。

 東京牧水会は1990年創立。毎年8月24日の牧水の生誕日前後に、牧水の歌碑がある東京都日野市の百草(もぐさ)園で歌碑祭、総会、懇親会を開催してきたが、コロナ禍以降中止している。田原会長手作りの「谿流」は年1回発行されている。

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