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鳥インフル、県が家畜防疫演習

本紙掲載日:2022-10-27
3面
高病原性鳥インフルエンザの初動防疫対応の手順などを確認した県家畜防疫演習

三股町で発生想定−連携や対応を確認

 渡り鳥が飛来するシーズンを迎え、県は27日、三股町内の養鶏農場で高病原性鳥インフルエンザが発生した想定で家畜防疫演習を実施した。県防災庁舎の県防疫対策本部、北諸県農林振興局の現地対策本部、三股町役場の町対策本部が連携し、マニュアルに基づいた防疫対応の手順や作業内容を確認した。

 高病原性鳥インフルエンザは昨シーズン、海外で広く発生し国内でも25事例が確認されたが、本県の発生はなかった。今シーズンはすでに韓国の家禽(かきん)で発生しているほか、国内では9月下旬に野鳥の感染が初確認されて以降、4件の野鳥感染が確認されるなど、養鶏農場の発生リスクが非常に高まっている。

 演習では、県と現地、町の各対策本部は情報を共有しながら制限区域や消毒ポイントの設定、動員者リストや防疫資機材の調達リストの作成、埋却地の掘削計画作成などの机上演習を通して連携体制や役割などを確認。三股町役場では防護服の着脱や消毒ポイントでの消毒作業の実働演習を行った。

 久保昌広県農政水産部長は、本県を取り巻く感染状況などに触れ、「すでに本県にウイルスが流入している可能性があり、厳重な警戒が必要。演習を通じて関係機関の連絡体制や役割、発生からの通報、検査、農場防疫の状況、移動制限解除など全体の流れを確認し、自分の役割を検証してほしい」と話していた。

 また、同病の発生を予防するため、県は27日から来年5月末まで、県内の養鶏農場の防疫対策強化の緊急的措置として、家畜伝染病予防法に基づく消毒やネズミ、昆虫などの駆除を実施することを命じる旨の告示を発出している。

 加えて、9月の台風14号の風雨により鶏舎や防鳥ネットなどが破損し、ウイルスを媒介する小動物が鶏舎内に侵入できる隙間や穴などができている可能性があるため、施設の点検・補修を行うよう呼び掛けている。

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