国民年金事業に貢献

高千穂町に厚労大臣表彰

　国民年金事業に対する功績が顕著だったとして、高千穂町はこのほど、市区町村国民年金事業功績厚生労働大臣表彰を受けた。地元商工会や年金事務所と協力した納付率向上の取り組みが評価された。

　表彰は、国民年金事業への功績が顕著かつ他の模範と認められる取り組みを行った自治体をたたえ、事業の発展に寄与しようと２０１７年に始まった。今年度は高千穂町を含め５自治体が選ばれ、県内で表彰を受けるのは初という。

　高千穂町は２０年度、商工会員事業所に対し、新型コロナウイルス対策の臨時特例免除制度に関わるチラシやその申請書３６３件の配布、延岡年金事務所と協力した免除申請書の発送および未提出者に対する納付勧奨、町役場の封筒を使って書類を送り、開封率を上げるといった取り組みを行った。

　この結果、町内での納付率は１９年度比７・６％増の９０・２％を記録。今年６月に厚労省が公表した２１年度納付率は９３・８％とさらに伸び、九州２７４自治体中１位、全国１７４２自治体中１７位となっている。

　表彰伝達式は２１日、高千穂町役場であり、延岡市大貫町の延岡年金事務所から濱田美香所長（５５）らが訪問。濱田所長は「納付率向上の成果と国民年金事業への貢献に大変な評価を頂いたところ。今後ともさらなる連携強化をお願いしたい」と伝え、甲斐宗之町長に表彰状を手渡した。

　甲斐町長は「全国の中からこのように表彰されることをありがたく、誇りに思う。継続して延岡年金事務所さまのご指導を頂きながら、町民が年金をもらう世代になった時に不利益が生じず、心豊かに生活できる町を目指して取り組んでいきたい」と謝辞。

　町国民年金係の甲斐美穂係長（４８）は「町民の方々にご協力いただいた結果と受け止めている。国民年金は全世代を支える制度。万が一の時の保障や安心して暮らせる老後のため、早めの備えが大切ということを周知していきたい」と話した。