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ユネスコ無形文化遺産、登録のために

本紙掲載日:2022-11-04
3面
高千穂の夜神楽伝承協議会の研修会

31保存会が研修会−高千穂夜神楽伝承協議会

 高千穂町の31神楽保存会でつくる「高千穂の夜神楽伝承協議会」(会長・後藤俊彦高千穂神社宮司)は10月25日、同町三田井の自然休養村管理センターで神楽の伝承・育成支援、ユネスコ無形文化遺産登録などを推進する研修会を開いた。

 各保存会の代表ら約90人が出席。まず、同協議会統括の興梠章さんから、国の重要無形文化財に指定されている22都道県の29神楽71保存会によって10月11日に発足、後藤会長が代表に就任した「全国神楽継承・振興協議会」の設立報告が行われた。

 興梠さんは神楽の継承や振興を図るため、各地域の神楽継承に関する諸課題の共有、解決に向けた意見交換を行うなどと定めた会規、2026年の同遺産登録を目指し、年2回の会報発行やウェブページを開設するなどの事業計画を説明。

 その後、登壇した後藤会長は「自分の神社を守るだけでもかなりの知力、体力が必要になるところ。この問題にどれだけ力を尽くせるか正直、自信はないが、私が会長を任されたのは『高千穂の夜神楽』の後押しがあってのことなので、全力で職責を全うしたい」と話した。

 この日はまた、県立看護大学の大館真晴教授が「高千穂の神楽唱教について」をテーマに講演し、高千穂の夜神楽のうち国造りの舞と言われる「地固(ぢがため)」の世界観を解説。「さまざまな文献から、当時の人たちは天孫降臨の歴史観を持っていたことが分かる。そのような考え方が大事に受け継がれ、現代の神楽や地域文化を支えている」などと話した。

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