業務改善提案の職員ら表彰

最優秀賞は齊藤さんら５人−高千穂町

　高千穂町は１０日、町職員から業務改善等に関する提案を募り、町政運営に役立てる「町職員提案制度」の表彰式を行った。最優秀賞は「ベビーケアスペースの整備」を提案した齊藤智美さん、坂本絢砂さん、竹次彩乃さん、柳田佳耶さん、中野萌々子さんのグループが受賞。甲斐宗之町長から同グループを含む上位入賞者へ表彰状などが贈られた。

　提案制度は、町政に対する職員の参加意欲や施策立案能力を高め、運営の効率化、および行政サービス向上を図ろうと２０２０年にスタート。今年度６件の提案から各課長補佐らによる予備審査で４件を選定。９月の審査委員会で、最優秀賞１組、優秀賞１組、奨励賞１組１個人を選出した。

　式では、甲斐町長が「どの提案も現状の課題をしっかり研究しており、解決のために何ができるのかなど、さまざまな分野において自分たちにできることを考えていただいた。心から感謝する」と祝辞。受賞者へ表彰状と記念品を手渡した。

　この日はまた、子育て環境の整備事業などを展開するＴｒｉｍ（本社・神奈川県、長谷川裕介社長）から営業推進チームリーダーの東祐太朗さん（３３）が訪問。最優秀賞受賞グループの提案に賛同し、協力して立案に当たった経緯などから、同社の組み立て式簡易ベビーケアルーム「ｍａｍａｒｏｌｉｔｅ」６基を町へ贈呈した。

　町によると今後、災害時指定避難所（町内６カ所）への設置やイベント会場での利活用を検討しているという。

　東さんは「提案に向けた話し合いの中、夏に大雨で避難する人がたくさんいると聞き心を痛めていた。有事の際に乳幼児を連れて避難するのがおっくうだとの声も耳にする。弊社の製品を活用していただきながら、今後も子育てしやすいまちづくりに向けて協力していければ」とコメント。

　同受賞グループの中野さん（２６）は、早くも提案の一部が形になったことを喜び「提案の中で挙げているものは他にもある。実現していくことで、地域住民や観光客の方々も過ごしやすくなるのでは」と話していた。