強みと課題を再認識

本紙掲載日：2022-11-14

2面

ゆめゆめプラザＴＡＣで開かれたヒアリング調査中間報告会

ヒアリング調査を報告－高千穂町

　高千穂町は１０月２８日、町の強みと課題を再認識し、持続可能なまちづくりに生かそうと町内で行っている「ヒアリング調査中間報告会」を同町三田井のゆめゆめプラザＴＡＣで開いた。各業界や関係団体代表、高千穂高校の生徒ら約８０人が出席し、調査結果や町内外の事例紹介などに耳を傾けた。

　この日はまず、同調査事業を受託するＤＨＥ（本社・東京都、柳原秀哉社長）の佐藤愛さんが、今年７～８月に各方面の事業者など５４人を対象に行った聞き取り調査の中間結果を報告した。

　町の課題として「傾斜地が多く草刈りが大変」「住む家や店舗がない」など多かった意見を紹介。それらを細分化して原因をたどることで新たなビジネスチャンスが生まれる可能性に触れ「課題は別角度から見ると強みになることもある。より多くの意見を踏まえて多角的に分析することが大切」と、引き続き調査への協力を呼び掛けた。

　続けて、商社の仕組みを活用した観光地域づくりに取り組むＳＭＯ南小国（熊本県、社長・髙橋周二南小国町長）未来づくり事業部の安部千尋部長が登壇。地域の事業パートナーから起業・新規事業の担い手を募る「実践型マッチングプログラム」、オンラインで期間限定プロジェクトに参加してもらうことで新規事業創出を図る「ふるさと兼業」など、自社の施策を先進事例として報告。

　町内事例として、一滴の会（同町上野、市野辰廣理事長）の佐藤高功事務局長が「移住定住・空き家問題」、徳別当棚田受託組合（同町押方）の佐藤公也代表が「農業・棚田を守る活動」、そら彩（同町三田井、田尻志保社長）の田尻哲朗専務取締役が「雇用創出」をテーマに発表した。

　調査結果と各事例報告を受け、甲斐宗之町長は「行政と民間が意見を持ち寄り、一緒になってまちづくりを考えることは大切なこと。私たちが応援したくなる取り組みが町民の方々からたくさん出てくることを期待するし、そのような良い流れができつつあると感じた」と総評した。

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