看護師への志新たに

日向看護高等専修学校が戴帽式

　日向市鶴町の日向看護高等専修学校（松岡敬子校長）の第５７回戴帽式が９日、同市上町のベルフォート日向であり、１年生３２人（女性２１人、男性１１人）が看護師への志を新たにした。今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、規模を縮小して実施した。

　戴帽式は入学後、一定の基礎教育を履修した学生に改めて希望と決意の自覚を促す儀式。ヨーロッパの修道女がイバラの冠を頂き、一生を神に仕える誓いをたてたことが由来とされる。

　式は会場の照明を落とし、厳かな雰囲気の中で執り行われた。戴帽は、学生が一人ずつ順に登壇。松岡校長が女性の学生にはナースキャップ、男性の学生にはポケットチーフを授け、受け取った学生は「看護の精神を象徴する光」とされるナイチンゲール像のともしびから自分のキャンドルに点灯した。

　続いて、全員で「われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身をささげん」などと「ナイチンゲール誓詞」を唱和した。

　祝辞で松岡校長は、ナイチンゲールの看護覚書のテーマの一つ「看護師とは何か」について紹介。患者の観察をしない看護師は、経験を積んだ良い看護師になれないなどと話し、「看護師としての使命感を持ち、十分に観察し、高い理念を持つ看護師となることを強く願う」と激励した。

　式を終えた田上和明さん（３３）は「患者さん、同僚の皆さんなどに頼られる看護師を目指す。実習先で多くのことを学び、吸収していきたい」と話していた。