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災害時の連携、対応確認

本紙掲載日:2022-11-21
2面

浸水被害想定−九保大でVC運営訓練


 大規模災害時に県内外から訪れるボランティアの受け入れ・調整を行う災害ボランティアセンター(VC)の運営訓練が13日、延岡市吉野町の九州保健福祉大学であり、同大学の学生ら約30人が参加し、いざという時の連携、対応を確認した。

 市内で災害が発生してVCの設置が必要になった際、同市三ツ瀬町の市社会福祉センターが被災している場合は同大学内に設置することになっている。運営訓練は2014年度から毎年、市社会福祉協議会と同大学が一緒に実施している。

 この日は同大学の社会福祉学部と臨床心理学部の3年生のほか、延岡星雲高校、延岡青年会議所から約30人が参加。今年は活動を広く周知させるため、同校と同会議所が初めて参加した。

 訓練は、豪雨災害により市内各地で土砂崩れや河川の氾濫が発生し、浸水被害が出ているとの想定で実施した。

 参加者はVCのスタッフとして、被災者の困り事の受け付けや調査を行う「ニーズ班」、ボランティアの受け付け登録事務や活動保険加入業務を行う「ボランティア受付班」、被災者とさまざまなニーズとボランティアを結び付ける「マッチング班」、ボランティア活動に必要な資材の調達や受け渡し、被災地の地理案内を行う「資材・送迎班」に分かれた後、各班で同協議会の職員から手順の説明を受けて実践。次々と訪れるボランティア役の中にはあえてスタッフを困らせる役を演じる人もおり、スタッフは臨機応変に対応した。

 同大学臨床心理学部3年の今田梨夏子さん(21)は「予想外のことが起こり最初は大変だったが、最後には流れがつかめて、同じ班のメンバーと役割分担してうまくできた。すごく良い経験だった」、延岡星雲高校2年の山内陽愛さん(17)は「ボランティアを必要としている人とボランティアしたい人とのつながりが大事だと思った。初めての訓練だったため緊張した」と振り返った。

 今年9月の台風14号災害の際は、9月20〜28日に同協議会本所と北方支所にVCを設置した。同協議会地域福祉課の兒玉城課長は「若いボランティアが増えており感謝している。訓練で得た人を思いやる気持ちを普段の生活につなげてもらえたら」と話していた。

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