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「難しさ、楽しさ知った」−財光寺農業小学校

本紙掲載日:2022-11-24
2面
二見校長から修了証書を受ける14期生
自分たちで育てたサトイモ、ネギを使った芋煮を味わう子どもたち

14期生48人に修了証−日向

 農業体験を通して自然の仕組みや農業の役割、生産者への感謝を学ぶ日向市財光寺の財光寺農業小学校(二見順雄校長)は19日、同校農場で修了式を開き、14期生48人に修了証を手渡した。今年度も規模を縮小して実施した。

 今年度は、市内3校の小学3〜6年生の男女39人と、大人生徒9人が参加。4月から毎月第1、3土曜日を「登校日」として一斉活動。そのほかの日は各自で作業に励み、季節に応じた約30種類の野菜を栽培した。

 修了式には、児童とその保護者、指導スタッフ、児童が通う学校長らが出席。二見校長(83)が児童らに修了証書を手渡した後、「コロナや台風の影響で一斉活動日が過去最少だったが、一生懸命頑張った。土を耕し、汗を流して収穫の喜びを知った。食と命、農の関係を感じ取り、農家の苦労、地域の支えなどを忘れず今後に生かしてほしい」と話した。

 初めての参加だった松浦太陽さん(11)=財光寺小6年=は「農業の難しさ、楽しさを初めて知った。保護者、サポートしてくれた皆さんに感謝したい。学んだことをおじいちゃんの手伝いに生かしたい」と話した。

 式後には芋煮会もあり、児童らが育てたサトイモ、ネギを使った芋煮に舌鼓を打った。

 財光寺農業小学校は2009年4月、県内初の試みとして開校。地域の元小学校長や農業経験者などを「先生」、畑などの農場を「学びや」として年間を通じて農業を体験。自分で育てた野菜を食べる尊さを体感する活動を「学校形式」で続けている。

 これまでの修了生は延べ約500人。11年度に「地域づくり総務大臣賞」、13年度に夕刊デイリー明るい社会賞を受賞した。来年4月には15期生の入校式を予定している。

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