税に関する高校生の作文

熊本国税局賞に鈴木さん（延岡学園高）・表彰伝達

　国税庁が募集した「第６１回税に関する高校生の作文」で、延岡学園高校３年の鈴木彩愛（さえ）さんが県内で唯一、熊本国税局長賞に輝いた。２１日に延岡市大峡町の同校で表彰伝達式が行われた。

　同作文は税への関心を高めてもらおうと１９６２年度から毎年、「税を考える週間」（１１月１１〜１７日）に合わせて募集しており、熊本国税局管内（宮崎、熊本、大分、鹿児島県）では１２５校から１万１０４６編の応募があったという。このうち、鈴木さんの作文は最高位の国税庁長官賞（１編）に次ぐ局長賞（５編）に選ばれた。

　鈴木さんは「納税とスマホ社会の未来」をテーマとした作文で、スマートフォンを通して税金の意義や利点を伝えるシステムづくりを提案。ＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）で「２９日はこのような人が税金によって救われました」などの情報を発信することで、わざわざ調べなくても税金が社会に還元されたことを実感できるとした。

　また、スマホのアプリ決済を使った納税にポイント還元のサービスを導入することで滞納が減り、税金のイメージアップにもつながると説明。便利な技術をうまく利用することで、「私たちの税金に対する考え方や見方が少しでも変わるかもしれない」と論じた。

　伝達式では、延岡税務署の小沢百々子所長が鈴木さんに賞状と記念品を授与。鈴木さんは「正直、私なんかが賞をいただいていいのかという気持ちですが、非常にありがたく思います。より困っている方々を助けられるよう、税金について考えていきたいと思います」と話した。