行方不明の女性を早期発見

井東警察犬愛犬訓練所・井東さんらに感謝状−延岡署

　行方不明者の早期発見、保護に貢献したとして、延岡警察署（黒瀬信太郎署長）は９日、門川町の井東警察犬愛犬訓練所所長の井東照博さん（７３）、訓練士の竹越ひかるさん（４７）に署長感謝状を贈った。

　署によると、１１月２３日に開かれた花火大会の会場で、見物客が大瀬川河川敷に落ちていたバッグを発見。警察が中に書かれた電話番号などから調べを進めたところ、持ち主が市内で１人暮らしの８０代女性であると判明。しかし同日午後９時ごろ、この女性が行方不明になっていることが分かったという。

　井東さんらは署からの出動要請を受け、翌２４日午前９時前から嘱託警察犬２頭を伴って捜索を開始。約３０分後、かわまち交流館対岸の河川敷で、やぶの中で倒れていた女性を発見した。当時、女性は足に擦り傷があり、指を動かすのがやっとだったが、搬送先の病院で順調に回復。後遺症などもなかったという。

　贈呈式は同署であり、黒瀬署長が井東さん、竹越さんに感謝状を授与。捜索に協力した、いずれもゴールデンレトリバーの嘱託警察犬「クシマスターズラッキーボーイ号」（雄、９歳）と「バレリーナオブサウスカントリースター号」（雌、５歳）の親子２頭も出席し、犬用のひも付きボールが贈られた。

　黒瀬署長は「警察犬の力の大きさを再認識する事案だった。今後とも署に対する支援をお願いしたい」と謝辞。井東さんは「何より行方不明の方が生存で見つかって良かった。今後も、体が続く限りは（警察犬の訓練を）頑張りたい」。竹越さんは「分かりやすく、確実に反応してくれて、犬たちの日頃の訓練の成果が発揮されたと思う。何かあった時に、市民のお役に立てるよう、これからも頑張りたい」と話していた。