郷土愛が形に「わが母校ザ・ヒストリー物語」

本紙掲載日：2022-12-17

3面

延岡市内８高校－同窓会役員が刊行祝賀会

◆企画・作画－しいやさん夫妻も出席

　延岡市内８高校の歴史やトピックスを描いた漫画「わが母校ザ・ヒストリー物語」の刊行祝賀会が１３日夜、同市安賀多町の松乃寿司で開かれた。漫画を描いたしいやみつのりさん夫妻（埼玉県在住）らを招いたほか、各校の同窓会役員ら３２人が出席して祝った。同物語刊行会が、第２４回延岡市内高等学校同窓会会長会に併せて開催した。

　会長会幹事校の小田茂行会長が「各校の同窓会総会も延期が続き情報交換ができない中、それぞれの学校のことが漫画という形で刊行できたことに感謝します。自分たちの学校の歴史を、今の生徒さんや卒業生の皆さんにぜひ伝えてください」。

　刊行会代表の野中玄雄延岡西高同窓会会長は、昨年１０月からの経過を振り返り、「完成は本当にありがたいこと。この漫画は、しいやさんの延岡に対する郷土愛と人間愛が形になったもの。皆さんと刊行を祝えることに心から感謝申し上げます。母校はなくなりましたが、その分、地域に文化的な貢献をしようというのが延岡西高同窓会の方針。これを機に、家庭や職場でわが母校を語り合う機会が広がれば、地域貢献になります」とあいさつした。

　全８高校の校史などを参考に企画を一から考え、作画したしいやさんは「最初は延岡のアスリートを中心に描く予定でしたが、野中さんのアドバイスで各高校のヒストリーを描くことになりました。学校の沿革を記したものは、ベタ記事のように平面的になりがちですが、読み込むうちに徐々に立体的になり、その歴史や出来事が浮かんできました」。「僕自身は普通の話を書いたつもりでしたが、皆さんからは納得の声を頂きました。レイアウトや紙質も含めて、思っていた以上に素晴らしいものができました」と笑顔で振り返った。

　延岡商業高校同窓会の髙島靖幸会長が音頭を取って、延岡の地酒「千徳」で乾杯した。宴席を囲みながら、漫画の感想を語り合い、和やかに交流。互いの母校について改めて知ったことや、県外にいる卒業生に漫画を送ったこと、年配の卒業生には特に喜ばれていることなどが報告されていた。

　宴会の途中、しいやさんのアシスタントを務めた妻の椎屋幸子さん、また、今回の漫画編集を担当した延岡在住のグラフィックデザイナーのシュトウタカユキさんに、聖心ウルスラ学園高校同窓会の江上みま子さんと田孝子さんが花束を贈り、労をねぎった。