生活習慣病、予防するには

県立延岡病院県民健康講座

◆１日３食野菜など副菜欠かさず

　県立延岡病院の県民健康講座は２１日にあり、同病院栄養管理科主任の河野裕子さんが「生活習慣病の予防について〜食生活や栄養面から」をテーマに話した。

　河野さんは食事を抜いてしまうと、次に食べるときに体がより多くのエネルギーを蓄えようとして血糖値が急激に上がる仕組みを説明。生活習慣病を予防するためには、１日３食を守るようアドバイスした。

　健康のために必要な野菜の摂取量は１日３５０グラムだが、県民への栄養調査では６０、７０代が３００グラムを超えているものの、どの年代の平均値も基準を下回っていたと指摘。主食（ご飯やパンなど）と主菜（おかず）に加え、野菜や海藻類、キノコ類などの副菜を欠かさないよう指導した。

　同調査では県民の塩分摂取量が男女とも基準値を超え、男性は都道府県別で２０番目、女性は９番目に多かったことも紹介。減塩のため「麺類や汁物のスープは残す」「漬物は食べ過ぎないよう小皿に取る」「習慣で調味料をかけない」よう勧め、「ちょっと薄味でも続けていれば慣れる」と促した。

　外食は丼物よりも野菜などをバランスよく取れる定食、麺類は具入りを選んで汁は残すようアドバイス。スーパーなどの総菜は揚げ物や濃い味が多いことを考慮し、弁当は「主食３：主菜１：副菜２」の割合が理想だと語った。

　また、腸は体の免疫機能の５〜６割を担う大切な器官だとして、善玉菌を多く含むヨーグルトや納豆、みそ、チーズなどと併せて、増殖を促すオリゴ糖やイモ類、食物繊維なども食べるよう指導。筋肉量の維持や歯の健康も重要と訴え、運動や定期歯科検診を続けるよう呼び掛けた。