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談話室−商品開発、若手社員のアイデアに期待

本紙掲載日:2022-12-29
3面

霧島酒造の江夏拓三専務

 「県北では、特に神楽など伝統文化に感銘を受けています。それらの場では焼酎を飲む文化もあり、今では本格焼酎が愛飲されています。非常にありがたいこと」と話すのは、霧島酒造(本社・都城市)の江夏拓三専務。23日に若手社員5人を連れて、年末恒例となっている県北でのあいさつ回りを行った。

 今年8月、全国の焼酎・泡盛メーカーの2021年売上高が帝国データバンクより発表され、同社は10年連続で日本一の座を獲得した。ただ、近年は缶チューハイ等のRTD商品やノンアルコール飲料の勢いが強く、江夏専務は自社の快挙を喜びつつも、焼酎業界の縮小傾向を注視。「回復を図ろうと、各メーカーが新商品を打ち出している。弊社で言えば『SUZUKIRISHIMA(スズキリシマ)』。高い需要に応えるため、現在は生産体制の強化を図っている」と現状を語る。

 また2018年に国内で初めて確認され、一部商品の販売に影響を与えている「サツマイモ基腐病」の拡大を危惧。「調査や農家支援を続けている。今年は天候に恵まれたため被害の拡大は抑えられている傾向にあるが、完全回復まではまだかかるかもしれない」という。

 そうした中、研究シーズ起点のプロダクトアウト型に加え、消費者ニーズ起点のマーケットイン型の商品開発も強化しており、「若手社員が中心となってさまざまなアイデアを提案してきている。大切にしていきたい」と期待を込めた。

 写真は、江夏拓三専務(右から3人目)と若手社員ら(撮影時のみマスクを外しています)。

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