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鏡開き、昔ながらの釜でぜんざい

本紙掲載日:2023-01-13
2面
伊福形神社の境内であった鏡開き

伊福形神社、参拝客らに振る舞い−延岡

 年中行事の一つで、正月に供えた鏡餅を下げて食す「鏡開き」の11日、延岡市一ケ岡の伊福形神社でぜんざいや雑煮の振る舞いがあり、参拝客や地域の人たちら約100人が、年末から神前に供えられていた餅を食べ、一年の無病息災を祈った。

 年始にかけて、参拝者から多くの餅が供えられたことから、神社を世話する地域住民が企画。同社は早朝から訪れる参拝客も多いため、振る舞いは午前6時から始まった。

 境内では昔ながらの釜でぜんざい、雑煮が温められ、神様に供えられていた大小さまざまな餅はしちりんでこんがりと焼かれた。この釜は戦前に奉納された銅製のもので、婦人部が釜で炊いたぜんざいや茶をいただくことが、正月の風物詩になっていたという。

 時代とともに鏡開きの行事もなくなっていたが、保管場所が不明だった釜を発見したこともあり、今年復活。午後4時ごろまでに用意していた約100食が終了した。

 多くの参拝者にとって初めての接待。訪れた人たちは驚きながらも、温かな接待を喜んだ。毎月、訪れているという近所の女性は「今年はいい年になりそう」と感謝していた。

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