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柳の枝に餅を飾り息災願う

本紙掲載日:2023-01-16
3面
柳の枝に3色の小餅を丁寧に取り付ける参加者
きねと臼を使い、飾りとなる餅をついた

小正月の伝統行事を体験−門川町庵川

 柳の枝に小さな餅を付ける伝統的な正月飾り「柳餅」を作る体験会が15日、門川町庵川の庵川東地区多目的研修集会施設であった。主催は、地域の農家らでつくる庵川東・牧山地区農用地利用改善組合(園田通夫組合長)。

 柳餅は、小正月の15日に飾ると縁起が良いとされる伝統的な風習。柳の枝に色とりどりの小餅を飾り付け、玄関や床の間などに飾ることで、五穀豊穣(ほうじょう)、無病息災、家内安全などを祈願する。

 体験会は、伝統文化の継承、地域活性化などを目的に同組合が毎年この時期に開催する恒例行事。コロナ禍の影響で中止が続き、3年ぶりの実施となった。

 この日は、町内外から約30人の親子連れなどが参加した。最初に、参加者は、きねと臼を使った昔ながらの餅つきに挑戦。熱々に蒸されたもち米が臼に入れられると、2人一組で交互にきねを振り下ろし、飾りとなる白い餅をつき上げた。

 続いて、施設内に移動し、同組合が用意した柳に小餅を取り付ける作業に取り掛かった。つきたての白い餅が配られると、参加者は好みの大きさに小さくちぎって丸め、一つ一つ丁寧に柳の枝に取り付けていった。その後も、ピンクと緑色の餅が順に配られ、飾る場所や出来上がりなどをイメージしながら小餅を配置し、思い思いの華やかな正月飾りを完成させた。

 園田組合長は「餅つき、柳餅作りの伝統文化を楽しんでもらおうと開催している。子どもたちにも貴重な体験となるので、今後も継続していきたい」。母親、弟と3人で参加した同町宮ケ原の松田花菜さん(7)=門川小2年=は「餅を丸めるのは難しかったけど、枝にたくさんの小餅を取り付けることが楽しかった。おじいちゃん、おばあちゃんの家にも届けて喜ばせたい」と話した。

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