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新型コロナ週刊トピック

本紙掲載日:2023-01-21
2面
延岡市医師会・佐藤信博会長

第8波、追われる医療機関−ピークは過ぎたが

◆続く厳しい医療提供態勢

 新型コロナウイルスの新規感染者数は全都道府県で前週を下回り、専門家は「第8波のピークを過ぎた」とみています。それでもまだ、専用病床の使用率は高く、死亡者も多い状況で、医療提供態勢の厳しさは当面続く見込みです。特に、県北では季節性インフルエンザが本格的に流行し、新型コロナとの同時感染も報告されており、多くの医療機関が対応に追われています。今回は、県立延岡病院を中心とする県北の地域医療を守るため活躍している延岡市医師会の佐藤信博会長からのメッセージをお伝えします。

◇減少も傾向も感染者は依然として高水準

 県内の新型コロナ新規感染者数は、年明けの3日に過去最多の4498人を記録して以降、増減を繰り返しながらも減少傾向をたどり、県新型コロナ対策調整本部の佐藤圭創特任医師は「ピークは脱した」も分析しています。

 1人から何人に感染しているかの指数となる実効再生産数も17日現在、全国平均が0・92、県内が0・91といずれも「1」を下回り、ようやく減少傾向の兆しとなりました。

 延岡市の同指数は0・73で、見かけ上はより改善傾向を示していますが、これは前週の新規感染者数が過去最多の計2261人と極めて多かったためで、今週も1549人で依然高水準です。


◆「市民の皆さまへ」−延岡市医師会・佐藤信博会長からのメッセージ

 皆さんご承知の通り、県立延岡病院を中心とする県北の地域医療は、昨年12月からの新型コロナウイルスの爆発的な感染再拡大により、非常に差し迫った状況が続いています。

 寒さが厳しいこの時期は心筋梗塞や脳血管障害などで救急搬送される高齢者が増加し、県立延岡病院では新型コロナ患者の受け入れが大変困難となっています。医療スタッフが感染したり濃厚接触者となる医療機関も多く、限られた医療資源の中で何とか対応できているというのが現状です。

 中でも多くの医療機関が休診する日曜・祝日に在宅当番医へ患者が殺到したり、深夜の救急要請が相次いでいることで現場の負担感が非常に増し、医療従事者の疲弊もピークに達しています。

◇安易な受診は控えて

 市民の皆さまにはこうした状況を十分ご理解の上、感染状況が落ち着くまでは安易な受診を控えていただくようお願いします。感染が疑われる場合も、65歳未満の基礎疾患がない方で重い症状でなければ、検査キットで自主検査し、陽性だった場合は県の陽性者登録センターに登録して、自宅で療養していただきたいと思います。

 また、夜間や休日に体調が悪くなった場合などは翌日の朝まで待つことができないか一度考え、なるべく平日の日中に受診していただき、必ず事前に医療機関に連絡してから受診されるようお願いします。受診の際には陽性になった場合を考慮して車で来院し、車がない方は身内や知人に迎えに来てもらえるよう、事前に手配していただけると安心です。

 救急要請(119番)も非常に増えていますが、熱やせきが出ただけだったり、眠れない、薬がない、車がないといった緊急性のない要請も目立ちます。こうした要請は、本当に救急医療を必要とされる患者さんの搬送や治療の遅れを招いてしまうため、ぜひ一度考えてから連絡するようお願いします。

◇薬や非常食の備蓄を

 これだけ新型コロナが広がれば、いつ、どこで感染してもおかしくありません。また、年明けからは延岡を中心に季節性インフルエンザも本格的に流行しています。このため、市民の皆さまには、日ごろから感染することを前提とした薬や飲食品の備蓄もお願いしたいと思います。

 薬品類では発熱や頭痛、関節痛などに備えた解熱鎮痛剤や総合感冒薬(風邪薬)、症状として多い喉の痛み用にトローチやのどあめ、腹痛や下痢を訴える方も多いので整腸剤もあると安心です。

 飲食品は水を飲めないほどの喉の痛みや腫れを伴うことが多く、冷やせば比較的飲みやすいというゼリー飲料は備蓄しておくとよいでしょう。

 検査キットは必ず、国が承認した抗原検査キットを選んでください。「研究用」など非承認の検査キットは、陽性判定になっても県陽性者登録センターで登録できず、症状が悪化した場合など後々の対応が遅れる恐れがあります。

◇継続的な対策が重要

 国内で新型コロナウイルスが初確認されてから3年が過ぎました。この間、さまざまな行動制限や活動の自粛で、何かと我慢を強いられる生活が続いていますが、ウイルスはそうした人の思いや希望あるいは国の制度とは関係なく、これまでの研究で明らかになった知見どおり科学的に動いています。

 今回の第8波も年末年始の人の動きとともに感染が広まったのは明白で、忘年会など大人数・長時間の飲食の場で感染したとみられるケースもかなり見受けられました。

 ですので、今後も特にマスク着用は徹底していくべきだと考えます。国内では新たに流行しそうなウイルスが確認されており、手洗いや消毒、換気、個々人での体調管理など、基本的な感染対策を続けていくことが重要です。

◇ワクチン接種で医療崩壊の回避を

 また、ぜひお願いしたいのが新型コロナのワクチン接種です。接種したからといって感染を完璧に防ぐことはできませんが、重症化抑止効果は高く、実際に第8波でも、感染して症状が重かった患者さんのほとんどはワクチン未接種か3回以上の接種をしていませんでした。

 年末年始は高齢者施設のクラスター(感染者集団)が多く発生しましたが、ワクチンを接種していた利用者は、感染しても抗ウイルス薬の投与で全くと言っていいほど症状がありませんでした。

 特に、若い世代ほど接種率が伸びていません。若い方は感染しても平気と思われるかもしれませんが、決してそういうことはなく、また、若者の間で広がった感染が家庭内感染を招き、重症化しやすい高齢者への感染につながっているという認識を、市民の皆さんで共有していただきたいと切に願っています。

 新型コロナの感染が拡大するたびに県北の地域医療は崩壊の危機にひんしています。救えるはずの命が救えなくなる悲劇を回避するため、今年1年も何とぞご協力をお願いします。

◇高齢者施設内での治療のお願い

 高齢者施設等入所中の新型コロナ感染者につきましては、施設内で治療するよう国から指針が示されています。医療機関では介護系スタッフが不足し介護ができないほど逼迫(ひっぱく)しています。

 環境が変化することでせん妄状態となる場合もあります。施設内で対応が可能な感染者につきましては関係者の皆さまのご協力をお願い致します。なお、対応に困った場合など不明な点につきましては医師会事務局までご相談ください。

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