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フードドライブを開始

本紙掲載日:2023-01-27
3面

創立100周年の延岡信用金庫

◆全店舗にボックス−機運盛り上げたい

 延岡信用金庫(黒木哲也理事長)は昨年12月から、全店舗で「フードドライブ」を始めた。専用ボックスを設置し、来店客や職員に家庭で余った未開封食品の寄付を呼び掛けて回収する取り組みで、食品は子ども食堂などに届ける。同庫は「助け合いの気持ちが広がれば」と願っている。

 フードドライブとは、家庭で余っている食品を集め、地域の子ども食堂や福祉施設、生活困窮者支援団体等に寄付する活動。食品ロス削減のための取り組みで、かつ、食事に困っている人らの支援にもつながる。

 日向市では多くの企業が専用ボックスを常設している一方、延岡市内では常設箇所が少なく、活動そのものが普及していない。活動を知った同庫業務部企業支援課の瀧口一喜課長(44)が、市内の子ども食堂に話を聞きに行ったところ、食事に困っている人もいること、無料や低料金で食事を提供しているため、食料品を必要としていることが分かったという。

 そこで「全店舗で行うことで、地域の火付け役として活動の機運を盛り上げることにつながれば」と提案。今年10月に迎える創立100周年事業の一つとして取り組むことになった。

 昨年12月中旬に、市内8店舗全てにのぼり旗と専用ボックスを設置。まずは職員に協力を呼び掛けた。今月24日に全店舗から回収し、検品作業を行った結果、125品、33・5キロ分が集まっていたという。食料品は、活動を始める前に話を聞いた市内の子ども食堂3カ所に、今月末から来月にかけて届けるという。

 今後は100周年委員会の活動として、毎月決まった日に回収から検品、食料品を届けるまでを行う。取り組みについて関心を示してくれている企業もあり、「他の企業も巻き込みながら取り組むことができれば」と同庫。将来は中高生らと一緒に回収、検品作業などを行うことで、活動の普及に努めることも検討している。

◆常温保存可能で未開封−賞味期限2カ月以上が対象

 回収するのは、常温で保存ができる未開封の食品で、賞味期限が2カ月以上あるもの。米や調味料、レトルト食品、菓子などが対象となる。業務部の甲斐義徳推進部長(59)は「少しでもお役に立てればうれしい。継続していく活動になれば」と話し、「取引がなくても、ぜひ余っている食材を持って来る場所として気軽に利用してほしい」と呼び掛けている。

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