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学校と地域、初の防災訓練

本紙掲載日:2023-02-09
3面
堀一方避難タワーに登る小中学生(日向市浜町)

富島中と3小学校PTAや区などが連携−日向市

 学校と地域が連携し、地震や津波に対する防災意識を高めようと、日向市立富島中学校と同校区内にある三つの小学校の児童生徒、教職員、PTA、地域住民らがこのほど、校区内全域を対象とした初の防災訓練を行った。参加者は、安全な避難経路などを確かめながら各地区の避難場所へ向かい、日ごろからの備えを確認した。

 主催は、同中や日知屋小、日知屋東小、細島小の教職員、PTA、区長代表などでつくる豊かな心を育てる富島中学校区生徒指導実践会議。

 訓練は、午前9時に南海トラフを震源とするマグニチュード9・0の地震が発生し、震度7の激しい揺れを観測。県内沿岸部に大津波警報が発表され、津波が地震発生から12分後に細島港に到達するという想定で行われた。

 この日は、同中学校の校区内18地区で一斉に実施した。このうち、堀一方区周辺の参加者は、浜街区公園に避難。地震発生と大津波警報を知らせるサイレンと避難所への避難を呼び掛ける訓練放送が市防災推進課からの防災無線で流れると、児童生徒、保護者、地域住民らが次々と同公園に集まった。

 最終的には、200人を超える参加者が集まり、同中PTAや区の役員らが小中学生の名前を記録簿で確かめたり、地域住民の人数を数えたりして避難状況の確認を行った。同9時30分に大津波警報は解除され、訓練は滞りなく終了した。

 訓練後、堀一方区副区長の武内正さんは「津波警報が出たら、すぐに近くの高台に逃げてほしい」。同松下昭一さんは「自分の命は自分で守るということを常に考えて行動してください」などと呼び掛けた。

 訓練に参加した富島中1年の三雲陸翔さんは「実際に逃げる訓練を体験し、津波への意識が高まった。夜でも素早く避難できるよう備えたい」と話した。

 また、小中学生は同公園内にある高さ約8メートル(海抜12メートル)の避難タワー(200人収容)へ登り、簡易トイレやランタン、ブルーシートなど備蓄品の説明も受けた。

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