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企業との出会いを後押し

本紙掲載日:2023-02-23
3面
工場見学では製造工程の一部を見た(15日午後、吉玉精鍍)
延岡市役所を訪れ、山本副市長を訪問した学生ら

延岡企業インターンシップツアー

◆7大学の15人が参加12カ所を訪問

 延岡市内の企業の情報や魅力、地方で働くことを現地に滞在して体感する「延岡企業インターンシップツアー」が15日から17日までの3日間の日程で行われた。県内や福岡県の大学などから市出身者4人を含む15人が参加。市内に宿泊し企業を訪問した。

 市が、市内の企業の情報や魅力を発信し、人材確保につなげようと、2019年度から取り組んでいる「延岡の企業の魅力発信事業」の一環。これまで、企業を紹介する動画の製作、公開や、企業と学生のオンライン交流会、企業対象のセミナー開催など、段階的に取り組みを進めていた。

 ツアーは、学生と企業を出会わせる機会として企画。市によると、企業側から大学生との出会いが少ない、出会う方法を知らないという悩みの声も聞いていたという。そこで福岡、宮崎の学生を対象に、業種、業界の異なる複数社を訪れるツアーを企画。2年の延期を経て初開催となった。

 15日には希望者の中から抽選で選ばれた七つの大学、専門学校に通う学生15人と、事業を委託している企業専門インターネットテレビ局「カウテレビジョン」(本社・福岡市、高橋康徳社長=延岡市出身)の社員4人が市役所を訪問。山本一丸副市長から「延岡にある企業や町を見ていただき、延岡での就職を考えていただければ」と歓迎を受けた。

 今回、福祉施設やIT企業、製造業など業種、業界が異なる12団体が受け入れた。就職活動の際、大手企業や名の知れた企業が注目されがちだが、「出会わないだけで素晴らしい企業、業界、職種はたくさんある。そこを知ってもらう機会」と、5人ずつ3班に分かれ、あらかじめ振り分けられた4カ所を3時間ずつ訪問。町の魅力にも触れてもらおうと、自由時間も設けられた。

 延岡市出身で、宮崎公立大2年の吉岡樹凜さん(20)は、「企業のことを全然知らないので知る機会にしたい。延岡で就職したいのでいろいろ見て考えたい」と話した。

◆工場見学、実験などで魅力に触れる−吉玉精鍍を訪問の学生

 参加した一行は15日午後に1社目の企業を訪問。このうち同市大武町の吉玉精鍍(吉玉典生社長)を訪れた班は、会社説明や工場見学、実験を通して魅力に触れた。

 技術部開発技術課の内村任史係長は、事業内容や働き方、主要事業のめっきについてスライドを使って説明。社員が新規事業を提案した場合に積極的に採用してもらえる体制が整っていること▽現場での気付きや改善案を提案し、採用された場合の報奨制度があること▽メモリアル休暇があるなど休みやすい職場であること――など、同社の魅力も伝えた。

 工場見学では、総務部の甲斐広光部長が作業中の現場を案内。めっき加工の一部を体験する実験もあった。甲斐部長は「来ていただけることは会社にとってもプラス。マッチングがあれば、いろんな学生をご案内したい」と話した。

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